板橋区議会 2022-04-14
令和4年4月14日文教児童委員会-04月14日-01号
令和4年4月14日
文教児童委員会-04月14日-01号令和4年4月14日
文教児童委員会
文 教 児 童 委 員 会 記 録
開会年月日 令和4年4月14日(木)
開会時刻 午前10時00分
閉会時刻 午後 零時29分
開会場所 第3
委員会室
議題 別紙運営次第のとおり
出席委員
委員長 小 林 おとみ 副委員長 元 山 芳 行
委員 石 川 すみえ 委員 間 中りんぺい
委員 坂 本あずまお 委員 成 島 ゆかり
委員 井 上 温 子 委員 おばた 健太郎
委員 大 田 ひろし
説明のため出席した者
子ども家庭部長 田 中 光 輝
教育委員会事務局次長水 野 博 史
地域教育力担当部長 湯 本 隆
保育運営課長 保 泉 正 憲
教育総務課長 諸 橋 達 昭 学務課長 大 橋 薫
指導室長 氣 田 眞由美 教育支援センター所長阿 部 雄 司
中央図書館長 松 崎 英 司
事務局職員
事務局長 五十嵐 登 書記 高 橋 佳 太
文教児童委員会運営次第
1 開会宣告
2
理事者あいさつ
3
署名委員の指名
4
所管事項調査
(1)
報告事項
教育委員会の動きについて(3頁)
(2)
所管事項に関する調査
①中央図書館の現状について(4頁)
②GIGAスクールについて(17頁)
③スタートカリキュラムと
アプローチカリキュラムの現状と今後の方針について(30頁)
④家庭福祉員制度について(35頁)
5 閉会宣告
○委員長
おはようございます。ただいまから、
文教児童委員会を開会いたします。
本日も、
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、発言は着座にて行っていただくようお願いいたします。
────────────────────────────────────────
○委員長
初めに、理事者のご挨拶をお願いいたします。
◎
教育委員会事務局次長
おはようございます。本日の
所管事項調査は、
報告事項が1件と
所管事項に関する調査が4件となってございます。どうぞよろしくお願いいたします。
────────────────────────────────────────
○委員長
次に、
署名委員を指名いたします。
石川すみえ委員、
大田ひろし委員、以上お二人にお願いいたします。
────────────────────────────────────────
○委員長
それでは、
所管事項調査を行います。
初めに、
報告事項、
教育委員会の動きについては、
教育委員会で行われた議論の概略的な報告ですので、特段の質疑がなければご了承願います。
◆
石川すみえ
おはようございます。今回の報告になった部分はまだ議事録が出ていないものですから、2点お伺いしたいと思います。まず、第3回
教育委員会のところで、2番目の
臨時代理、意見の聴取というのがありますが、ちょっとこの仕組みについて教えてください。
◎
教育総務課長
意見の聴取についてでございます。こちらは、
地方教育行政の組織及び運営に関する法律というのがございまして、
地方公共団体の長は、教育に関する事務に係る部分その他特に教育に関する事務について定める議会の議決を経るべき事件の議案を作成する場合には、
教育委員会の意見をきかなければならないというものがございます。こちらを受けて、
教育委員会が意見の聴取を求められる、これが基本的な形になります。これに
臨時代理というものがございます。通常、
教育委員会が開かれる場合には、この意見の聴取を
教育委員会の議題として挙げた上で意見の聴取をして、ない場合はない、ある場合はその意見を区長のほうにお戻しするという形になります。
今回は、こちらが
教育委員会の日程の都合上、諮るいとまがございませんでした。その場合には、別途、東京都板橋区
教育委員会の権限委任に関する規則というのがございまして、緊急に処理をしなければならない事由が生じ、かつ
教育委員会が招集されるいとまがないときにつきましては、
教育委員会が行うべきものを教育長が臨時に代理することができるという規定がございます。この規定に基づいて、
教育委員会の議題としてではなく、教育長が
臨時代理をして、意見の聴取を
教育委員会に対して回答した上で、事後報告として
教育委員会のほうに出しました。これが今回の
臨時代理、意見の聴取についての部分ということになります。
◆
石川すみえ
ということは、教育長の
臨時代理で行いましたという報告がされたということかと思うんですけれども、ちなみにこのときの議案というのは、何の議案だったんですかね。
◎
教育総務課長
このときは第1回定例会の案件でございまして、令和4年度東京都板橋区
一般会計予算から始まりまして、改正条例を含む11の議案でございました。
◆
石川すみえ
次に、第5回
教育委員会のところの
報告事項の(3)生涯学習課への
シニア学習プラザ移管の
進捗状況というのがあるんですけれども、このことについてちょっと教えてください。
◎
教育総務課長
今回のこちらの案件は、組織改正に伴う生涯学習課への
シニア学習プラザ移管の
進捗状況ということで、今後の
教育委員会に移管する際の手続、こちらのほうを主に説明をされたものでございます。
区長部局から
教育委員会に移管される場合に、様々な手続が必要になりますので、まず3月30日付で
シニア学習プラザ自体を
教育財産へ移管、
あとシニア学習プラザ条例施行規則の制定、基本協定を改定する協定、令和4年度の協定、令和4年度事業計画、こちらを4月1日施行で、3月30日に
教育委員会で手続をしております。その他も要綱等がございますので、こちらのほう改正や制定等を教育長による決定で整備をして、4月1日から
教育委員会で
シニア学習プラザを管理できるようにしたというものでございます。
◆
石川すみえ
4月1日の移管に当たって、3月中にやるべき事務作業などの報告等をこの3月8日に行ったという理解でよろしいですかね。
◎
教育総務課長
おっしゃるとおりでございます。ちなみに、4月13日に運営が始まっておりまして、入学式等が行われておるものでございます。
○委員長
それでは、本件につきましてはこの程度でご了承願います。
────────────────────────────────────────
○委員長
次に、
所管事項に関する調査を行います。
初めに、
中央図書館の現状についてを議題といたします。本件について、理事者より追加の説明はありますでしょうか。
◎
中央図書館長
中央図書館長の松崎と申します。よろしくお願いいたします。3月まで文化・
国際交流課という部署に所属しておりまして、
ボローニャのつながりもございまして、
中央図書館にはしばしば足を運んでいたところでございます。資料にない部分について、1年間の様子を補足として3つほどご説明させていただきます。
1つ目は、フロアの概要です。当館は、屋上を含め地上4階、地下1階となっており、
平和公園の中にございます。区民利用は主に1階から3階までになります。1階は、
児童図書のコーナーや
図書館ホール、カフェがあり、公園で遊ぶ
親子連れと親和性の高いものとなっています。2階は、ティーンズコーナーやCD、
DVD視聴ブースがあり、子どもから大人まで幅広い年代層の方が訪れます。3階は、
学習ルームや
インターネット閲覧スペースなどがあり、より学習に集中して取り組める落ち着きのある空間になっております。
2つ目は、開館からの様子になります。令和3年3月、開館直後ですけれども、4月には
まん延防止等重点措置、
緊急事態宣言が発出され、一時休館となるなど、必ずしも順風満帆の船出ではなかったかもしれません。そんな中でも、1階に設置された
ボローニャギャラリーのモチーフになっているポルティコ、
ボローニャ市のアーケードのような回廊なんですけれども、こちらが世界遺産に登録されるなど明るいニュースも届き、きれいな施設に人々が多く訪れ、にぎわいを見せるようになりました。
ボローニャ・ブックフェアinいたばしなどの様々な
イベントを実施し、開館からの
通算来館者数は79万6,000人を数えました。
新型コロナウイルス感染拡大防止の
緊急事態宣言に伴い、休館期間があったため、80万人という目標には僅かに届かなかったものの、旧
中央図書館時代、令和元年度の34万人と比べると、2倍以上の来館者となっております。
3つ目は、公園一体型の図書館です。先月3月末頃には桜が咲き誇り、その木の下で眺めを楽しむ方々がいたり、1階の屋外にある人工芝の
スペースには、
親子連れの方が思い思いのスタイルで絵本を楽しんだり、カフェのテラス席で食事をしながら本を読む方々もいらっしゃるなど、利用者の方々が公園と一体となった図書館を満喫している様子が見られました。私の記憶では、
平和公園の池にはカルガモがおりまして、広聴広報課に所属していたときは撮影に来た覚えがあるんですけれども、今でもその愛らしい姿が見られます。以前のよさを残しながらも、にぎわいを創出できるよりよい空間が生まれていると感じております。補足は以上で、
中央図書館における
コロナ対応、
イベントなどの対応については資料のとおりです。審議のほど、よろしくお願いいたします。
○委員長
本件について質疑のある方は挙手願います。
◆
大田ひろし
今報告がありましたように、79万6,000人は実にすばらしいというか、集客力のある施設が本当にまたオープンしたんだなということで、しかもコロナ禍でということなんですけれども、当初目標80万人ということですが、これだけの方が来て、さらにもうちょっと上げていく目標というのは、当然通常のように戻ってくれば、また今年も去年と同様に過ごしてしまえばそのぐらいの数かもしれないですけれども、どのぐらい見込めるところまであるんでしょうかね、この目標というか、そこら辺をちょっとお聞きします。
◎
中央図書館長
ご質問ありがとうございます。まずは、やはり80万人を超えるか超えないかというのは大きな目標で、旧時代と比べて2倍もの目標だったというのが大きなところでございます。まず、当面は80万人を超えるというところを目標にはしていくんですけれども、昨年度できなかった
イベントなりが夏頃にはあったかと思います。こちらが
ポテンシャルを秘めているとは思います。目標としては、まずは80万人というところにさせておいていただいて、さらなる来客ができるような
イベントなどを想定しております。
◆
大田ひろし
分かりました。目標は目標でそれでよいんですが、
区立美術館がリニューアルしたときに建築賞か何かもらいましたけれども、大変やっぱり
中央図書館の建築価値というんですか、やっぱりリピーターが多いし、なおかつやっぱりすばらしいと思うんですよ、私自身も。これから建てていく公共施設というのは、それだけの
ポテンシャルがないと、これから板橋の中でもあちこちでそういったことが起こり得るんですけれども、それは区長が
建築家出身ということもあって、非常にこだわっているということもお聞きしていますが、これに対する何かこういう候補に挙がっているとかということは特にないんですか、建物に対して。
◎
中央図書館長
ただいま
区長部局の施設経営の部門と連携をしまして、BCS賞というものがございます。こちらに関して、どの部門かまだ決めてはいないんですけれども申請を予定しております。そのための資料作成を準備しているところでございます。建築部門や
図書館部門などがあるそうで、改築された後、どのように図書館を運営しているかといったところが審査の論点になることもございますので、これまでの
事業運営などをまとめた資料を作成して、提出をしていきたいと考えています。
◆
大田ひろし
ぜひ板橋の
ブランド価値を高める意味でもやってもらいたいと思いますし、私も隈研吾さんの建築物とかを見て、そこにやっぱり人が集まる、あるいはそこを利用する人たちが増えていくということは、多少やっぱりデザインだとか建築に投資したとしても、それを倍にするぐらいの価値というのが相当なロングの期間で続いていくということを考えると、やっぱり建物は非常に大事だなと思っていますので、今上板橋第二中学校でしたっけ、リニューアルされて、学校もそうですけれども、非常に建物がよくなっているということに対しては、すごく評価をしているところでございます。ぜひ頑張っていただきたいと思います。
一応今日取り上げて聞きたかったのは、
中央図書館ができて、建物もすばらしいし内容もすばらしいんですけれども、この
中央図書館ができたことによって、他の部局との
連携事業というのを、今までの旧図書館で、
中央図書館ではできなかったようなことというのが、かなり絵本の
まち板橋も含めて、
ブランド戦略のそういう根幹になるものが
中央図書館はやっぱり拠点になると思うんですけれども、ということも含めてどんな形で増えているのか、全部はちょっと言えないのかもしれないですけれども、できればそういうのもちょっとまとめていただければ今後ありがたいと思っていますが、その中でも何か報告できるようなことがあればちょっと教えてもらいたいと思います。
◎
中央図書館長
令和3年度の
イベントになります。一番大きいのは、やはり図書館の1階に
図書館ホールという
スペースができたことだと考えております。17事業ほどございます。その中で主なものをお伝えいたしますと、
環境政策課、
エコポリスセンターとの
連携事業での
パネル展示を行ったりとか、あとは、文化・
国際交流財団、こちらの
アウトリーチ事業で出張事業があるんですけれども、落語の鑑賞教室であったりとか、ほかにも夏休みの
エコスクールというのを
環境政策課、
板橋製品技術大賞の展示、これは
産業振興課、区内各所と連携をしながら展示などを行っているところでございます。環境の展示などはSDGsにもつながるものだと思っておりますし、区全体の
発信スペースとして有効に活用できればと考えております。
◆
大田ひろし
ありがとうございます。いろんな所管とコラボでやっているんでしょうけれども、そこら辺というのは、従来の
中央図書館ではやっていなかったという部分からすると、どのぐらい事業的には増えているものなんでしょうか、感覚でもよいですけれども、倍以上とか。
◎
中央図書館長
感覚的に言うと倍以上でございますというところなんですけれども、やはりホールで大きな展示ができるというのは大きなところだったので、単純に壁に展示をしてあるとかそういったものだけではなく、もっと大きい規模での展示ができるようになったというところでございます。
◆
大田ひろし
この中に写真が出ていたんですが、5ページですか。5ページの
⑤、上板橋エリアの小さな絵本館の充実というので、飲食店とか店舗にも絵本館を設置したというのはすごくよいことだなと思って、絵本のまちを訴える意味では、上板橋なんかはすごく皆さん一生懸命やってくださっているんじゃないかと思うんですが、現実的にはどういう形でやっていて、
スペースはちょっとぐらいのラック式みたいな感じですけれども、本の贈呈なのか、あるいはお貸ししているのかとかを含めて、ちょっとその説明をしていただければと。店舗数的にはどのぐらいまで広がっているのか。
◎
中央図書館長
小さな絵本館ですけれども、今回資料に載せさせていただいたのは、
上板橋エリアにおける拡充というところです。
上板橋北口商店街様と連携をさせていただいておりまして、そちらのご協力で、現在16か所を数えております。形としては、我々の購入している図書を寄贈をするという形になっております。置き方に関しては、お店によるというのが正直なところなんですけれども、縦型のラックであったり、横型のラックであったり、そのお店の
スペースに応じて絵本を配置していただいているという形になります。
◆
大田ひろし
周知していく意味でも、まちとしても盛り上がっていくような感じがあるんですが、これをやって商店街からの意見とか評判だとか、何かそういうものは届いているのかどうか、どうでしょうか。
◎
中央図書館長
すみません。まだ率直な意見をちょっと聞けるところまではいっていないので、これから商店街様とご挨拶をさせていただきながら、実際の感触を伺っていきたいと思います。
◆
大田ひろし
いっぱい聞きたいことはまだあるんですが、集約して時間もないのであれですけれども、あとは
子ども家庭総合支援センターができました。一応児童館がサテライトみたいな形にもなるんですけれども、この辺との
中央図書館との
コラボレーションというか連携というのはどういう事業を考えているのか、あるいは先にこんなことを今描いていますとかがあれば、ちょっと教えてもらいたい。
◎
中央図書館長
子ども家庭総合支援センターができていることは、承知をしているところです。ただ、ちょっと具体的に何をコラボするとかというところまでは、今のところ検討していないところでございますので、これからオープンして本格稼働していくところで、当該課と調整をしたいと思います。
◆
大田ひろし
児童館は26館あるんだけれども、そことの何か司書教諭とかと共有しながら絵本を置いていくとかということは、何かやっていらっしゃるんですか。
◎
中央図書館長
書籍を置くという観点で言いますと、児童館に限られることではなくて、希望があれば受付を、もちろん
中央図書館だけではなく地域館においても、こういった本が欲しいということは希望を受け付けるという制度がございますので、そういったところで必要なものは受け入れていくという形にさせていただければと思います。児童館とかというところではなく、あとはこどもわくわくフェスタ、こちらに関しては5月に実施をする予定になっております。こちらは
平和公園が舞台となっておりますので、こちらは
中央図書館と連携しながら行うということが考えられております。
◆
大田ひろし
ぜひ、絵本の
まち板橋ですので、考えられるところは充実をさせていくというか、やっぱり広げていく。これだけ板橋というのはここにも絵本があるわみたいな感じは必要なのかなと思いますよね。ですから、廃棄するようなところまでいくようなものもあるかもしれませんけれども、そういうのは積極的に、悪くなる前に現場のいろんな各所に置いてもらうのもよいんじゃないかなと思いますので、検討してみてください。
私の最後の質問なんですけれども、
フレンドセンターと去年ですか、昨年度は就職支援というか説明会じゃなくて
コラボレーションで、ちょっと
就職体験をしたということなんですけれども、そこら辺の情報についてもうちょっと詳しく。非常によい狙いだなと私は思っているんですけれども。
◎
中央図書館長
おっしゃっていただいたのは恐らく
フレンドセンターとの連携で、不登校生徒の
中央図書館の職場体験のことかと思われます。こちらは、不
登校増加対策チームの報告を踏まえて取り組んだものになります。内容を簡単に申し上げますと、図書館の業務の中でも配架であったり、書架整理であったり、そういったものをご協力いただいたり、あとは製本作業、
ホチキス留めであったり、こういったものを取組として行いました。対象者が
フレンドセンターに通われている方というところで、そういった方の
就職体験で興味を持ってもらうというところで、よい取組だったかなと私も思っております。12月に、
教育委員会で報告をさせていただいたんですけれども、参加者のアンケート、感想がございまして、もともとやってみたい仕事だったからよかった。本の並べ替えや配架の仕事など、難しかったけれども楽しかった。ふだんできないことができてよかった。普通の人ではできない体験ができたといったような好意的な意見が寄せられております。このときは不登校の生徒の
居場所づくりということだったんですけれども、今後のことを考えると、ちょっと直接的に不登校の方というのがまず家から出るのか出ないのかというところと、
フレンドセンターに通われている方と、いろいろな方がいらっしゃると思いますので、効果的な方法を考えながらよりよい連携の仕方を検討していきたいと思います。
◆
大田ひろし
非常によい取組だと思いますし、今言った
子どもたちの声も聞いて、そういう方もいらっしゃるんだということを考えると、すごくよかったなと思いますし、年に1回なのか、またもう少し参加したいという人はいたんだけれどもできなかったのかということもあるので、そういうことも考えつつ、そんなに遠くはないと思いますので、そういった連携をさらにできるように今年も頑張っていただければなと思います。
◆
石川すみえ
重ならないところでお伺いしていきたいと思います。まず、頂いた資料の1番、概要のところの絵本の
まち板橋において、
発信拠点の役割を担っているというのがあるんですけれども、ちょっとここのところを説明をいただきたいと思っています。
◎
中央図書館長
絵本の
まち板橋なんですけれども、こちらに関しては
ブランド戦略の1つとして位置づけられております。こちらについては、第2回定例会の
企画総務委員会において絵本の
まち板橋の推進についてということで報告されております。内容としてご説明を簡単にさせていただきますと、
ブランド戦略において、利用者としての享受という視点と創作者としての創造の2つの視点、こちらで分けております。事業でいうと、例えば美術館などではクリエイターの育成、支援、
中央図書館では教育、学術的な観点を含めて、
絵本そのものに触れる機会を提供するといったところになっております。
中央図書館においては、子どもから大人まで絵本作品に触れて感性を育み、人々の心のつながりや思いやり、内面的な学びを続けて、心の豊かさが醸成されていく場というふうに考えております。とは言うものの、絵本のよさを伝えるために、編集者などによる
制作過程秘話の講座、こちらも行っておりまして、これは美術館との
連携事業になっております。こちらの享受と創造という2つの視点は、相互に作用するものと認識しておりますので、明確に切り分けることなく、協働、連携して進めていきたいと考えております。
◆
石川すみえ
絵本の
まち板橋という
ブランド戦略の中に、
利用者目線と
創作者目線があるということなんですけれども、特に
中央図書館で担う発信の部分というのは、
利用者目線の部分の発信をしていくというふうな理解でよろしいんでしょうか。絵本の
まち板橋の発信を図書館だけがやるというのは、ちょっとずれるというか、おかしいんじゃないのかなと思ったんですが、いかがでしょうか。
◎
中央図書館長
まず、
中央図書館の役割として、享受の部分を大きく担っているというのはそのとおりかと思います。大きな
発信拠点としての役割というところですので、美術館と
中央図書館を例に挙げたんですけれども、そこのみが行うというわけではなくて、地域との連携であったりとか、先ほど申し上げた
上板橋商店街との連携であったりとか、様々な場で絵本というものが目に触れる場をつくり上げていくというのが
ブランド戦略だと考えております。
◆
石川すみえ
そうすると、
中央図書館、あるいは
教育委員会の中で行われる絵本の
まち板橋の発信については、積極的に
中央図書館としてやっていくという理解でよろしいでしょうか。
◎
中央図書館長
おっしゃるとおりでございます。
◆
石川すみえ
次にお伺いしたいのは、
中央図書館が新しく建てられるに当たって、やっぱり区民の皆様からいろいろな期待の声ですとか、こうあってほしいというような声がご近所の方からも、あとは区全域の方からも声が寄せられたかと思うんですけれども、利用者の声を聞く仕組みというのは今どんなものがあるんでしょうか。
◎
中央図書館長
まず、利用者から意見を頂く場というのは、ホームページなどはもちろんなんですけれども、投書する箱がございますので、そういった感想であったりとか、希望であったりとか、そういったものを受け付けるというシステムがございます。
◆
石川すみえ
運営協議会などといった話合いの場というのは持たれているんでしょうか。
◎
中央図書館長
利用者懇談会といったものを考えております、検討しております。
◆
石川すみえ
利用者懇談会は、昨年どのぐらいやられたのかというところと、今年度も行われていくのかというところをお願いします。
◎
中央図書館長
利用者懇談会につきましては、昨年度1回で、今年度も1回を予定しております。これと別に、利用者アンケートも年1回行っております。
◆
石川すみえ
社会教育施設でありますので、ぜひとも懇談会も1回とは言わずたくさん開いていただいて、様々な声をしっかり受け止めて、そして、区民と一緒につくっていくという側面があるかと思いますので、その部分も大事にして、懇談会というよりも運営協議会のところも一緒につくっていくという意味で、大事にしていただきたいというふうに思います。要望です。
◆おばた健太郎
お願いします。ちょっと2点だけお伺いしたいんですが、
中央図書館は私も何度か伺って、非常に新しくてよい図書館ができたなというふうに思っているんですが、駐車場がいつ行ってもというか、私が行ったときは満車で入れないということがよくありまして、そういったことなので、あと駐輪場も有料ですよね。そこの状況についての認識というか、今の現状を教えてください。
◎
中央図書館長
お越しいただいているということで、ありがとうございます。駐車場につきまして、確かに、土日祝日などというところでいうと、やはり四、五千人の方がいらっしゃるというときもございまして、いっぱいになっているというところは認識がございます。駐輪場に関しても、やはり人気があるときにはいっぱいになってしまうというのはあるんですけれども、ただ、こちらはやはり設備の問題というところもございますので、急激に拡大するとか、そういったことが難しいものですから、利用者様の利用の中で、うまく近隣の駐車場なども使うとか、そういった対応になってしまうかなというところが現状でございます。
◆おばた健太郎
例えば月曜日は何台とか、時間帯であるとか、そういった台数がどれぐらいというような数字は把握されていますでしょうか。
◎
中央図書館長
利用料金からどのぐらい滞在しているかという時間は出せるんですけれども、いつというところまではちょっと出なくて、そういった形で、利用者数というか、利用の台数というか、そういったところはカウントすることができると思います。
◆おばた健太郎
カウントできるということでしたら、自動車の料金ですとか、駐輪場も有料か無料かという議論もあったと思うので、ちょっとその数字をぜひ把握して、ご報告いただくなりということをお願いしたいんですが、いかがでしょうか。
◎
中央図書館長
まず、駐輪場に関して言うと、無料の時間が定められていて、これに関してはアンケートなどの滞在時間、こちらからカウントしているところもございます。こういったものの数字であればお出しすることはできると思いますので、内部で検討したいと思います。
◆おばた健太郎
ぜひよろしくお願いします。あともう1点なんですが、先ほど絵本のまちということで
ブランド戦略の中心に掲げているということなんですが、この4ページの第28回いたばし国際絵本翻訳大賞というのが、これがもう28回もやっていて、非常によい試みだなというふうに思っているんですけれども、私がちょっと調査不足であれなんですが、実際の日本語の絵本を募集するといいますか、アイデアを募集したりする、そういったコンテストというかそういったものについての実施はいかがでしょうか。今やっているのかとか、検討しているとかそういう状況がもしあれば。
◎
中央図書館長
日本語の絵本を募集するというのはちょっと今のところは行っていないというところになります。
◆おばた健太郎
インターネットで調べると、文芸社というところが第22回えほん大賞ということで、大賞は50万円、アンド書籍化ということで、いわゆる日本語の絵本を募集して、よいものは書籍化をするという企画をやっているわけなんですね。翻訳もこれはこれで非常に意義があるかなとは思うんですけれども、それと同時に、やはり日本の作家、先ほどの目標の2つにクリエイターの支援ということを挙げられていたと思うんですね。ですので、日本の絵本作家のクリエイターを支援するという意味で、いわゆる板橋区絵本大賞というのをぜひ検討したらいかがかなと思うんですが、いかがでしょうか。
◎
中央図書館長
おっしゃっていただいた内容のクリエイターの支援というところで言うと、今年度から美術館のほうで作家さんを対象とした講座などを行っていて、そういったものがクリエイター支援になっていくのかなというところでございます。これは幼少期のところからつながっていく事業になっておりまして、
中央図書館で言うと小中学生の絵本づくりのワークショップという事業を行っております。絵本を募集するというわけではなくて、自らつくる、こういったものを印刷製本であったりとかそういったところとつなぎ合わせたり、絵本作家さんや編集者などに講評をいただいたりという事業をしております。こちらが毎年行っている事業ではあるんですけれども、まずはこのクリエイター支援というところで、今ある事業をこういった形で進めていきたいと考えています。
◆おばた健太郎
分かりました。クリエイターの側面支援という部分になるのかなというふうに思うんですが、ぜひ、やはりいろんな絵本で長く親しまれている日本の絵本があると思うんですね。それが板橋から生まれたというのは非常に今後の
ブランド戦略としてもよいと思うんですね。ぜひご検討いただきたいということを要望して、以上とします。
◆井上温子
よろしくお願いいたします。最初になんですけれども、かなり前なんですが、小布施町に視察に行ったことがありまして、小布施まちじゅう図書館といって、今はちょっとあるか分からないんですけれども、当時いろんな商店の軒先だとかお店の軒先とかに本棚があって、そこに店主の個性に応じた本が置かれていて、それで交流を図っていくような取組がありまして、私は何かそういったのが好きで視察に行ったんですが、先ほどの小さな絵本館の拡充というのは、それにつながるようなところがあるんではないかなというふうに思うんですが、板橋区中にこういった小さな絵本館だとか、小さな図書室みたいなものを拡充していくことはすごく夢があってよいんじゃないかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
◎
中央図書館長
いろいろな個性のある絵本の紹介というところなんですけれども、今年度から我々のほうでは、SNSでこの人がお勧めする絵本といったものを発信していこうと考えているところでございます。これの対象を例えば商店街の方であったりとか、そういったことに拡大していくことはできるかなと思いますので、内容を検討していきたいと思います。
区内の話で申し上げますと、先ほど申し上げなかったんですが、区内で実はイオンスタイルさんだったりとか赤ちゃんの駅であったり、そこと併設して小さな絵本館という扱いで置かれている部分がございます。それを含めると区内で33か所ございます。こちらも、絵本を寄贈して置いていただいているという形になっております。あとは、いこいの家などのフリー
スペースにも置かせていただいております。ちょっと先ほどの答えとかぶってしまうのかもしれないですけれども、まずは
中央図書館ができたというところで、上板橋のエリアをまずは絵本に触れられる地域というふうにしていきたいなと思っておりますので、まずは商店街さんとの連携などを踏まえて広げていく。あとは、予算との兼ね合いを照らし合わせながら検討していきたいと考えております。
◆井上温子
私も見たことあります。赤ちゃんの駅とかに
中央図書館さんの本が置いてある、東武練馬のイオンとかでもあったので、やっていらっしゃるんだろうなというのはすごく伝わってくるんですけれども、絵本からスタートするというのももちろんすごく見ていても楽しいのでよいと思うんですけれども、今後、大人の本にも広げていける可能性というのは十分あるんじゃないかなと思いますし、たしか小布施だと地域に住んでいらっしゃる方が、もう読まなかったり捨てようと思っている本とかを回収して、結構いろんなところに置かせてもらってみたいな本の循環みたいなのも図られていて、そうすると予算もそこまでかからなくてよいのかなと思うんですね。
小布施で面白かったのは、その店主の方が、小布施は絵本ではなく、絵本のところもあるのかもしれないですけれども、絵本というふうに限った形ではやっていなくて、本当にその店主の方が私は魚が好きだからと魚に関する本がずらっとあって、ある意味この魚に関しての本だったら
中央図書館より充実しているみたいな何かちょっと個性的なコーナーがあって、何かカフェをやっているんだけれども、この人の趣味は魚なんだなみたいな、毎週末釣りに行っているんだなみたいなことが分かったりとか、何かちょっと個性が表れるような図書のコーナーがあって、何かそういうのがまたちょっと面白いなというふうに思ったんですけれども、絵本に限らずそういったまちじゅう図書館的な発想でやっていく可能性というのがあるのか、お聞かせください。
◎
中央図書館長
今年度、昨年からもそうなんですけれども、区制施行90周年というところで、こちらの記念事業で考えているものがございます。それは、おっしゃられたように、地域の方から絵本を寄贈していただくというか、お譲りいただくという事業にしようと考えておりまして、そこに例えばメッセージカードを添える。こういったところが面白いんだよというか、私はこういうことが好きなんだとかということが、子どもが書いてもよいですし、大人の目線で書いていただいてもよいかなと思っておりまして、そういった形で絵本を地域の方からお譲りいただいて、またさらにそういった小さな絵本館であったりとか、いろんなところに展示を広げていくということができるかなと考えております。これは6月頃に行おうかなと思っている事業ではございますので、これから詳細を詰めてお知らせをさせていただければと思います。
◆井上温子
大人のほうに広げていくような可能性というのはどうなんでしょうか。
◎
中央図書館長
まずは、これから紹介するSNSにおいてもそうですし、大人目線での絵本というものもございます。頂くメッセージもそうですし、こちらから発信する内容においても、様々な立場の方からのお勧めであったりとかそういったものを頂いて、それをまとめていければなとは思います。
◆井上温子
何か若干すれ違いを感じているんですけれども、絵本をやっていくというのは私も大賛成だし、すばらしいと思っているんですけれども、絵本以外の図書に関しても同じような発想で、板橋区中にそういった小さな図書館みたいなものを広げていける可能性というのがあると思うんですけれども、最初は絵本からだったとしても、小布施まちじゅう図書館、当時すごいよかったんですけれども、今もよいのかもしれない。そこのような取組というのができる可能性を探っていただきたいんですが、いかがでしょうか。
◎
中央図書館長
すみません。私の説明が絵本の
まち板橋の
ブランド戦略に特化しているようなご説明をしてしまっていたかと思います。ほかの図書というところで言いますと、例えば2次利用とかという形で、
中央図書館で用いていた本、絵本に限らずなんですけれども、そういったものを区民の方に還元していくような事業というものは今も行ってはおりますので、そういったところをどうやって広げられるかというのはちょっと検討させていただければと思います。
◆井上温子
よろしくお願いします。絵本は飾っていても絵になるし、すごくよい取組だとは思うので、あとは何回それが借りられたのかとか、ただ置いてあるだけになっていないのかとか、その辺は今後検証をある程度していく必要性があるのかなと思うので、それはもう少したってから質問させていただけたらなというふうに思うので、そういった観点もぜひ考えておいていただけたらと思います。
あと、海外絵本の読み聞かせ会とか、外国語のできる読み聞かせサポーターによりというところで説明があるんですけれども、なかなか図書館の職員さんが様々なところに出張して本の読み聞かせをしていくというのは、予算的にも人員的にも大変かなと思うんですが、こういったサポーターさん、日本語の読み聞かせでもよいと思いますし、外国語の読み聞かせでもよいとは思うんですが、こういった絵本の読み聞かせサポーターさんが、例えば子ども食堂とかに出張するとか、保育園とかに行かれているのかはちょっと分からないですけれども、幼稚園とかいろんなところに読み聞かせの出張とかに行かれるというのはすごくよいのではないかなと思ったんですけれども、
中央図書館でそういった絵本と触れ合う児童を増やしていくというか、外国語の
ボローニャの絵本の普及や接点ある機会を増やしていくみたいな戦略として、そういった読み聞かせサポーターさんに出張してもらうみたいなことは可能性としてあるのかお聞かせください。
◎
中央図書館長
絵本の読み聞かせ会は、定期開催のものになります。まずは、やはり
中央図書館がオープンしたてというところもございまして、
中央図書館に人を呼び寄せるような施策であったりとか、そういった取組がまず第一義的にあるのかなと考えております。おっしゃっていただいたようないろんなところに出張するというのは、ちょっと今後を含めて検討の材料にさせていただければと思います。
◆井上温子
私はいつも思うんですけれども、公共施設は自分たちのところにたくさん呼ぶという発想も必要なんですけれども、やっぱり町中に人を分散させていくという発想も併せて持っていく必要があるなと思うので、ぜひ検討していただけたらなと。そうすると
中央図書館の意義というのも、区内全域にわたって貢献しているということで意義深いものにはなると思うので、ぜひお願いしたいと思います。
あと、もう一つお聞きしたいのが、以前、教育科学館との
連携事業で参加された親子さんが、すごくよかったという話をされていたんですけれども、教育科学館さんとの
連携事業の今後の予定とかがあれば教えてください。
◎
中央図書館長
たしか、星をみる会ということで連携をさせていただいたかと思います。今年度も
連携事業としては実施をする予定となっておりまして、11月以降になるかと思うんですけれども、今度は宇宙に関することをちょっとテーマとして行っていきたいなと考えております。
◆井上温子
図書館と様々な他事業との連携というのをぜひどんどん進めていっていただいて、喜んでもらえるものが生まれたらよいなというふうに思っています。最後なんですけれども、パソコン関係についてお聞きしたいんですが、何か当初、図書の検索とかそういったものにパソコンが使えますよという話だったんですけれども、今はインターネットで自由に様々な検索ができたり、調べ物ができたり、個人のGmailというか個人メールを開けたり、送受信できたりとか、自由にパソコンを使えるような環境なのかというところと、それが何台あるのか。あと、そこからコピーとかもできるような現状なのかみたいなところをちょっとお聞かせください。
◎
中央図書館長
まず、図書館の図書の検索に関しては、それ専用のシステムがございますので、これは別のパソコンという扱いになります。
インターネット閲覧スペースのものに関しては、備付けのものになります。こちらもインターネットの検索をするというような形になっております。それとは別に、館内にWi-Fiが飛んでおりますので、個人の方が個人のパソコンを持って作業されているというような形で、そういった姿を見ることができます。台数については、ちょっとお待ちいただければと思いますが、失礼いたしました。3階に
インターネット閲覧スペースがございまして、こちらは5台という形になっております。
◆井上温子
それは、制限なく個人のアカウントに入れたりということですよね。私もちょっとすみません。何度か行ったことはあるんですけれども、そこの
スペースを……
◎
中央図書館長
すみません。備付けのパソコンに関しては、インターネットの閲覧のみで、さらにそれもある程度制限がかかっているというものですので、個人のGmailであったりとか、そういったものに関してはログインができないかと思います。
◆井上温子
そこを私は昔から結構多分言っていて、パソコンを自由に使えるような環境整備をぜひしていただきたいというところは、
中央図書館の設計段階から、設計というか準備段階からご提案しているんですけれども、やはりパソコンを家庭で持っていらっしゃらない方とか、あと印刷をしたいというときにも家にコピー機とパソコンがないとか、結構パソコンがないことで大変なことは意外とあるんですね、今の時代。さらに、外国から来られている方とかで、そういった環境下にない状況という方もいらっしゃるので、今後ぜひ制限なくパソコンとかが利用できるような環境、もちろん有害なサイトとかそういったものは制限をするというところでよいとは思っているんですが、私自身も留学していた頃に、海外の図書館にすごい助けられていたので、メールとかのやり取りとかもそこの図書館でやらせてもらっていたりとか、そういった環境整備というのをしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
◎
中央図書館長
まず、今現在も制限がある状態ではありますと。おっしゃられているような内容というのは、データの持込みだったりとか持ち出しだったりとか、ちょっとデータのセキュリティ上の問題もあるかと思いますので、それはちょっと今現在導入されているものがそうなっているというのが1つの答えではあるのかなとは思ってはいるんですけれども、どういったことが可能なのかも含めて、内部でちょっと持ち帰らせていただきたいと思います。
◆間中りんぺい
1点だけ質問します。ほかの図書館に対する
中央図書館の役割とか、連携というところで聞きたいんですけれども、
中央図書館は僕もすごく魅力的な図書館だなと思うので、その分、家の近くの図書館に行くと結構残念というか、落ち着いているなというふうに僕は感じるんですね。
中央図書館は唯一の直営ということで、これが板橋区の図書館なんだというのを体現するということがあったと思うので、79万人を超える来館者というのは、成功として、数字として現れているんじゃないかなと思うし、それだけの魅力がたくさんあるんだと思います。
絵本のまちの
発信拠点というのもどこかにあったと思いますけれども、
中央図書館が中央の
発信拠点であるのかもしれないけれども、各ほかの図書館もやっぱり
発信拠点であるべきだし、お金をかけてほかの図書館全てを魅力的にリニューアルということは難しいかもしれないけれども、たくさんのいろんな意味で、ほかの図書館への影響だったり、指導だったり、連携ができると思っているので、ほかの図書館の魅力化というところについて、
中央図書館が果たす役割とかこれからの今後の展望を確認をさせてください。
◎
中央図書館長
委員にご質問いただいたとおりで、
中央図書館については、直営で職員がいて、窓口は委託をしているという形です。地域の図書館に関しては、指定管理者の運営となっております。おっしゃっていただいたみたいに、地域の館によって結構色が違うなと、落ち着いた雰囲気のところもございますし、人がいっぱい来るところもございますというところです。今年度、ちょうど指定管理に関しては選定の年となっております。地域における色であったりとか、連携であったり、図書館と地域との連携というところは、どういった取組ができるかというのはその選定の中で、提案というものも含めて検討していきたいと思います。
◆元山芳行
私は、植村冒険館にある書籍の扱いについてお聞きしたいんですが、2年前に私と大田委員が財団評議会の委員で出席していたときに、向こうは向こうで新たな植村館という構想があって、その中のレイアウトで、書籍のコーナーが蓮根にあったときよりも狭くなったんですね。そうすると、置けないでしまっておくものがどうしても出てきてしまうというところで、今まで普通に閲覧できたものがリクエストしないとという課題が話題になりまして、そのときに
中央図書館も竣工していたので、
中央図書館ではどうかなという質問の中で、データベースにはない、なかったんですね、その当時。なので、その財団評議会が終わってから、
中央図書館についてはそこをどういうふうにしていけますかということでお伝えさせていただいたんですが、そのときは課題として受け止めますということで、あれから2年たっていますので、今日は現状報告ですから、よい機会だと思ってあえて質問させていただきますが、その後、
中央図書館との連携、もしくは検索システムの中に登録するというようなことはやっているのか。また、本件については課題として認識をしているのか、それを確認します。
◎
中央図書館長
東板橋図書館において、東板橋の体育館の中の加賀スポーツセンターというところで植村記念財団さんができているということで、そことの連携という形でお話をしようというのは出てはいるんですけれども、今のところの現状では、実は
中央図書館のほうに何か本の寄贈を受けたりとか、そういったことがされていないので、データベース上ないのはそのままなのかなとは思います。そこの部分、東板橋図書館との連携で図書の扱いをどうするのか、もしくは
中央図書館のほうに幾ばくかの本を頂くのか、そこはちょっと所管なり植村記念財団とちょっと調整をさせていただければと思います。
◆元山芳行
やってくださいよ。あまり進んでいないようですので、2年前から言っているので、もったいないですから。それと、地域図書館との連携といっても、やっぱり
中央図書館のデータベース上にあるかないかというのは、これはもう大きく区民の目に触れるか触れないかというところを左右するというふうに思います。現状は植村冒険館に行った方で、相当詳しくないとしまってある書籍に手が届かないですから、これは今まで蓮根の頃は見られたのに見られなくなって、せっかく新しい植村冒険館ができたのに非常にもったいないし、私もそういうふうに思いますし、財団の評議委員の皆さんからもそういう意見が出ておりました。
そのときは、ちょっとなかなか難しいということで結構冷たく切っていた部分があって、それは私がお預かりしましたとそのときもお話をしたんですけれども、今ちょうど現職は坂本議長でありますが、引き続きそこはしっかり財団とも調整をして、多くの区民の皆さんが書籍に触れていただけるように、努力をしていただきたいと要望しまして、終わります。
○委員長
それでは、本件につきましてはこの程度でご了承願います。
────────────────────────────────────────
○委員長
次に、GIGAスクールについてを議題といたします。
本件について、理事者より追加の説明はありますでしょうか。
◎教育支援センター所長
よろしくお願いいたします。それでは、GIGAスクールについて、資料に基づきまして簡単にご説明をさせていただきたいと思います。
初めに、項番の1、現状認識と課題についてでございます。(1)の現状認識でございますけれども、ご案内のとおり、本事業は国のGIGAスクール構想に基づくものでございまして、本区では令和2年度中に一人一台端末の配備を完了し、令和3年8月に高速通信回線の整備が完了したことによりまして、令和3年度の2学期より本格的な端末の活用が始まっているところでございます。令和3年度からは、教員がICT機器を活用して授業を行えるようサポートをするICT支援員の支援回数を拡充し、きめ細やかな支援を実施してございます。また、感染症不安で登校できない児童・生徒に向けましては、全校で授業の配信を実施するなどの具体的な取組を行ってきたところでございます。(2)課題でございます。課題は大きく2点ございます。1点目は、学校によって活用状況に差があること。2点目は、特別支援教育における活用が十分ではないことでございます。いずれの課題につきましても、今年度以降、研修の充実や好事例の共有、それからICT支援員のさらなる活用によりまして課題の解決に取り組んでいく計画でございます。
資料2ページ目に移りまして、(3)Chromebookを対象とした事業者による自主点検結果についてでございます。本件は、昨年、他自治体の小学校で発生をした、区が導入しているChromebookと同一機種での発煙事案を発端といたしまして、メーカーが全台自主点検を行うこととなった件についてのご報告ということになります。一部未点検のものもございますが、各校一巡した点検の結果といたしましては、2ページの下段の表のとおりでございまして、最も危険性の高い発煙の可能性のあるねじの混入やケーブルに熱損が生じている不具合のあるもの、表中のAとCに当たるところでございますが、こちらは点検の結果ゼロということでございました。また、発煙の可能性はないものの、ねじの混入があったもの、これは表中のBに当たりますが、こちらは2台となってございます。また、熱損は生じていないものの、ケーブルの挟み込み等が生じているもの、表中のDでございますが、こちらは81台となってございます。また、それ以外の通常使用に伴う故障や破損、表中のEでございますが、こちらは278台となってございます。いずれのものも不具合のあったものにつきましては、バッテリー及びケーブルの交換、修理等の対応を行ってございます。また、未点検のものが352台ございますが、現在事業者が再度の回収を実施しておりまして、最後の1台まで点検を確実に行うことを確認してございます。
資料の3ページでございます。項番の2、セキュリティ対策についてでございます。(2)新学習ネットワークのセキュリティ対策についてでございますが、新学習ネットワークは、GIGAスクール推進のために整備を行い、昨年9月より運用しているものでございます。①に記載をしてございますとおり、システム証明書が発行されていない端末、つまり区が配備した端末以外は、ネットワークに接続できないようにシステムを構築してございます。また、②に記載をしてございますとおり、ファイアウォールによりまして外部からの攻撃や不正アクセスへの対策を行ってございます。(3)Chromebookのセキュリティ対策でございますが、①から③に記載をしてございますとおり、フィルタリング、それからソフトウェアの自動更新、それからサンドボックス化によりまして、基本的なセキュリティ対策を行っているところでございます。
資料4ページにお移りいただきまして、項番の3、メディアリテラシー教育についてでございます。(1)から(3)に記載をしてございますとおり、SNS東京ノートの活用、それから道徳の授業、セーフティ教室の実施等によりまして、SNSをはじめとするインターネットを利用する上での情報モラルやルール、それから注意点などの指導を行っているという状況でございます。ご説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○委員長
本件について質疑のある方は挙手願います。
◆おばた健太郎
よろしくお願いします。まず1ページの現状認識、課題の部分で、課題として2点挙げていただきましたけれども、まず1点目の好事例の共有というところですが、具体的にどのように共有を図るご予定なのか。年何回のセミナーとか、そういったことが今決まっていましたら教えてください。
◎教育支援センター所長
好事例の共有というところでございます。こちらにつきましては、今回構築をした私どもの板橋区のGIGAスクールの中に、事例共有基盤と申しまして、教員の方々がつくった優れた教材ですとか、そういうのをアップロードして共有するような仕組みがございます。そこに逐一、優れた教材をアップロードしていただくような取組を随時行っていくというところになります。そのほかに、毎月1回になろうかと思いますけれども、GIGAスクール通信というものを教育支援センターのほうで取りまとめまして、こちらも好事例を資料化したものを毎月発行することによりまして、こちらも全ての学校、
教育委員会で共有をするようにして、好事例の共有を図ってまいりたいと考えてございます。
◆おばた健太郎
事例の資料をアップロードというお話だったんですが、それは教材ということで、要するに教材だけあってもそれをどう使うのか、実際の授業のスタイルというのが見えたほうがよいと思うんですが、そういった動画をアップロードするとか、そういったことはできるんでしょうか。
◎教育支援センター所長
いろいろな形式のデータをアップロードすることができるようになってございますので、当然動画ですとかそういったものもアップロードできるようになってございます。また、アップロードしたものはいろいろなタグづけをすることができるようになっていたり、例えば学年ですとか、どの教科のものですとか、分かりやすくいろんな教材を格納するようなところになってございますので、そこら辺も対応できるかなというふうに考えてございます。
◆おばた健太郎
ありがとうございます。ぜひそれは積極的に活用していただきたいなと思っております。課題の2点目の特別支援学級においてというところなんですが、これもちょっと内容といいますか、機器がうまく使えないということなのか、特別支援学級においてどのように使えばよいのかというノウハウの部分なのか、十分に活用されないという内容をもうちょっと教えてください。
◎教育支援センター所長
特別支援教育での活用についてのご質問でございます。今委員さんからおっしゃっていただいた両面があるかなというふうに思ってございます。例えば、特別支援学級にいる知的に課題のあるお子様への指導をするときに、こういうアプリとか資材であったり、機材であったりというところを使うと効果的ですよねとか、こういう指導の方法が効果的ですよねというところを今年度1年かけて研究をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
◆おばた健太郎
1校選定し、というようなことなのかなということなんですが、その1校というのは先進的な取組というのが行われているということなんでしょうか。ちょっとノウハウ的な部分だと、1校を選定するんではなくて、ノウハウを先ほどのシステムを使うなどして共有する形のほうがよいのかなというふうに思うんですが。
◎教育支援センター所長
今年度につきましては、特別支援学級の設置校の中から1つ選定をして、そこでいろいろなノウハウを積み上げていって、よいものについては特別支援学級を設置している各校に展開をしていくというふうなことで考えているところでございます。
◆おばた健太郎
分かりました。またそれはご報告があると思いますので、待ちたいと思います。Chromebookの部分なんですけれども、結果的には回収されて大きな問題がなかったということで、対応としては迅速でよかったのかなというふうに思っております。このEの使用に伴う故障というのは、いわゆる児童・生徒が不注意なりで落としてしまったとか、そういった部分なのかなというふうに思うんですが、この278台というのは当初の想定と比べて、要するに図らずも今1年間使ってみてこのぐらいの故障が起きるんだなというのが分かったと思うんですが、これは想定どおりなんでしょうか。
◎教育支援センター所長
委員のおっしゃるとおり、このEに区分されているものは、ふだん使いの中で、やはりちょっと児童・生徒の中で取扱いが必ずしも丁寧ではないというところで、ぶつけたりとか落としたりとかというところでの破損というところで、278件というところが上がってきてございます。ただ、これは今回の全台自主点検の過程で発見されて対応している278台ということになりますけれども、それ以外も令和2年度中に整備をした後、小中学校から毎月毎月、修理等の対応ということで報告が上がってきているんですけれども、やはり少ない月でも数十台、多い月ですと小中合わせると200台弱ぐらいは毎月というペースで上がってくるので、想定の範囲内といえば想定の範囲内かなというふうに考えてございます。
◆おばた健太郎
一応念のためというか、こちらは保険対応といいますか、区での修理推奨と書いてあるということは、こちら側のメーカーの修理、自主点検の中の修理ではないということだと思うんですけれども、これは保険の範囲内という認識でよろしかったでしょうか。
◎教育支援センター所長
委員のおっしゃるとおり、区が契約締結をしてございます運用保守管理委託の中で、新たな負担なく修理対応していくということでございます。
◆おばた健太郎
分かりました。続きまして、次々と伺いたいんですが、3ページのセキュリティ対策の部分でお伺いしたいんですが、新学習ネットワークということで、いわゆるクローズドといいますか、教員が使う側のネットワークのセキュリティ対策がされましたよということと、あと当然児童・生徒が先ほどのChromebookが接続するネットワーク系が切断、別のネットワーク系になっていますよということのご説明かなと思うんですが、Chromebookの調べ学習等々でYouTubeが見えたりというようなところがあるんですけれども、これはシステム的にというか、各区、学校、もしくは学年とかクラスとかの単位でセキュリティを細かく設定できるということができるのかできないのかということをまずお尋ねしたいです。
◎教育支援センター所長
原則的には、困難であるというふうに考えてございます。ただ、少し個別に対応している事例で申し上げますと、例えばアプリケーションのインストールという部分では、例えば授業をやっていくに当たって、通常は管理者の権限なしには入れられないんだけれども、こういうアプリケーションを使いたいとかというようなご要望に対しては、個別に対応しているというような事例はございます。
◆おばた健太郎
保護者の声というか、YouTubeを何とかしてくださいという声がやはり多くありまして、悪い言い方をすると、学校が新しい遊び
道具を配ってくれたというような状況で、家でYouTubeを見ていても、いや、これは勉強しているんだということを言われたりという事例があるわけです。先ほど、技術的に困難だというお話だったんですけれども、システム的に改修を加えればできない話ではないのかなというふうに私は思っていまして、技術的には、例えば先ほど区、学校、学年、クラスというような言い方をしましたけれども、調べ学習をする日というのが例えばあるとするじゃないですか。全てフルオープンではなくて、そういうときは、何年何組は調べ学習でYouTubeを見て調べてきてくださいというような形もできるべきだと私は思いますし、例えば学年によっても、低学年はフィルタリングというか使えないようにする。高学年だとどんどん使えるようにするだとか、そういった段階、学年であったり地域であったり、様々な区切り方があると思うんですが、それをぜひ検討していただきたいなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
今委員からご指摘いただいた端末活用の制限というところでお話を申し上げると、保護者の皆様から頂くご意見は両面ございます。もっと自由に活用させてほしいというお話と、そういう動画だとかゲームだとかというところに制限をかけていくべきだという、両方のご意見がございます。端末の制限というところについて申し上げますと、この4月中に対応する予定でございますが、深夜の時間帯はYouTubeの閲覧ができないような制限をかけていきたいというふうに考えているところでございます。それから、学年ですとかというところに応じた細やかな制限というところは、ちょっとお金をかければできるのか、技術的にできるのかというところは、いろいろ課題があるかなというふうには認識をしてございますが、そういうご要望も学校や保護者様から寄せられているというところはございますので、引き続き、そこは研究をしてまいりたいなというふうに考えてございます。
◆おばた健太郎
今、夜はYouTubeとかを使えないようにするというような制限をかけるということですから、技術的にはできるんですよね。後段のメディアリテラシーにもちょっとつながってくるんですけれども、メディアとどのように対応していくのかということは、フルオープンでこうしましょうということではなくて、やはり年次とともに変わってくるものであるので、別に全部クローズドのがちがちにしろという話ではなくて、例えばクラスであるとかの段階に応じてやるべき、対応するべきものだと思いますので、これは研究されるということだと思いますので、ぜひ研究、検討していただきたいなというふうに思っております。
あともう1点なんですが、壁紙を今日私の娘に聞いて、これ変えられるようになったのと聞いたら、いや、変わらないという、ちょっと怒りを含んで変えられないと言っておりましたので、こちらもぜひ検討していただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
こちらについても、引き続きいろいろな声を頂いているところは十分認識をしてございます。今後、少し簡素なものに変えるという点と、そこに出すものを例えば児童・生徒が自ら作ったような壁紙を使えるようにするとか、少しいろいろなことを検討はしているところでございますので、またそちらは、今後引き続き対応を検討してまいりたいというふうに考えてございます。
◆おばた健太郎
ぜひよろしくお願いします。それで、4ページのメディアリテラシー教育ということなんですけれども、このSNS東京ノートというのを私ちょっとホームページで拝見しまして、こういったリテラシー教育をやっていらっしゃるんだなというのは分かったんですが、具体的に東京ノートというのは、配付して授業に使っていらっしゃるというようなことなんでしょうか。ただお配りされているということなんでしょうか。
◎指導室長
よろしくお願いいたします。配付をして、授業の中で活用しているというところでございます。
◆おばた健太郎
メディアリテラシーは、私は結構こだわりというか、非常に重要な教育課題だなというふうに私は考えていまして、メディアリテラシーという言葉の中で今挙げられているものというのは、情報とどう接するのかという観点になっているのかなというふうに思います。ただ、メディアリテラシーという言葉はいろんな定義があるんですけれども、その中でも情報を批判的に評価すると、クリティカルシンキングというやつですけれども、こちらの教育というか、その観点が必要なんじゃないかなというふうに思っておりますけれども、まずはそこのご認識をお聞かせください。
◎指導室長
委員のおっしゃるとおりで、クリティカルシンキングのところは最近とても重要視されているところだというふうに認識しております。様々な情報がある中で、本当にその情報が、例えば台風の情報を知ったときに、どこの情報に当たるかでその情報が本当に真なのか偽なのかというところもあるかと思いますので、そこをまず全てうのみではなくて、何か情報を得たときに、そこに対してここはどうなんだろうというようなことをそういった目で持っていくというところは、このSNSノートの中にも示されているところですので、発達段階があるのでなかなか小さい子たちがそこまでは難しいところがあるかもしれませんが、そういったところを重要視しているところというところで認識しております。
◆おばた健太郎
認識していただいているというのは非常に安心したんですが、これはぜひ、各国の事例とかを見ても、やはりまだまだ教育の内容としては十分ではないのかなというふうに思っています。他国の事例ですけれども、例えば広告を作ってみようですとか、新聞、ニュースをやってみようとか、アメリカの例ですと、例えばミュージックビデオを作って、どういったメッセージが込められているのかというのを実際に作ってみるというような試みが行われております。
教育指導要領の中でも、そういった批判的なというか、実際にメディア側の意図というものを捉えた教育をしなさいというような記載がありますので、もう1点は、ただメディアを信じちゃいけませんよとか、悲観的な見方をしましょうというのではなくて、具体的に自分がやってみないと実際に体得できないということも言われておりますので、そういった教育課程というか、プログラムをぜひ実施していただきたいなというふうに思っているんですけれども、いかがでしょうか。
◎指導室長
情報モラルの学習をする中で、東京ノートだけではなくて、様々な教科の道徳もそうですし、いろいろなセーフティ教室等でもメディアのこういったモラルについて学習する機会がございます。ただただ話を聞いて終わりということではなく、
子どもたちがそのあたりを話合いを通して自分から進んで主体的に関わって考えていく機会というか、そういったところは大事にした授業を展開していきたいというふうに考えております。
◆おばた健太郎
「そうかな」という何か標語みたいなのがあって、即断しない、うのみにしない、偏らない、中だけ見ないの頭文字で「そうかな」というのがあるんですけれども、今おっしゃっていただいたようなことを、ぜひ区の教育の中で推進していただきたいなというふうに思っております。今頂いたこの資料ですと、そういった側面がちょっと、情報をいかに扱うかというような観点に偏っているかなというふうに思ったので、今日はこういったお話をさせていただいたんですが、ぜひ推進していただければというふうに思っております。
◆
石川すみえ
まず、現状認識のところで、全校でオンライン授業等を実施しており、学びの保障につながっているというのがあるんですが、この教科ごとのオンライン授業の実施の状況というのを知りたいんです。特に、実技教科はどのようにオンライン授業ができているのかをお願いします。
◎指導室長
実際のオンライン授業というのは幅がいろいろ広いと思うんですが、実際にコロナ禍のこの状況によって、家庭と学校というところでつないでオンラインで授業をするというのももちろんそうですし、実技教科においては、なかなかそれを家庭でというのは難しいところがありますので、そういったものも使ってというところで、動画を撮って、例えば陸上の走り方のフォームを動画で撮って、そこを見ながらまた走り方の修正をしていくとか、そういったことも含めた広い意味でのオンラインを使って、そういったものを使っての授業ということで捉えておりますので、ちょっと実技教科で双方向とかそこまではちょっとなかなか難しい現状があるのは今の状況としてはございます。
◆
石川すみえ
実技教科の例えば体育の授業で、オンラインで参加しているお子さんと、それ以外に体育の授業を実際にしているお子さんとどうやってやるかといったら、それはもちろんあのタブレットでは難しいと思うんですね。ただ、今指導室長がおっしゃったみたいに動画を撮って、オンライン授業参加のほうに送ると。この動画を見てどうだったといったようなことをやり取りするということは、現状として可能だと思うんです。そういった事例というのは、各校で見られるんでしょうか。それとも、オンライン授業を積極的に取り組んでいる学校でしかそういう事例は生まれていないんでしょうか。
◎指導室長
撮った動画を家庭のほうに送ってというところでは、ちょっと今把握がないんですが、ただ、それぞれの学校が体育科であったり、音楽科であったり、通常のそういった実技じゃない教科のところでもそれぞれ積極的に使っているというところではあるので、別に積極的にやっている学校だけがそういった動画を撮って、そのことを教科の授業の中で利用しているわけではないということは把握はしております。
◆
石川すみえ
動画を撮って、授業中の動画なり、もしくは教員のほうで用意した動画を編集して、この子の体育や音楽にはこの動画が必要だからこれを撮る、個別に動画を送るということは、技術的に可能なんでしょうか。
◎教育支援センター所長
可能というふうに考えてございます。
◆
石川すみえ
そうでしたら、もっと技術的に可能なことはどんどん活用していただいて、全ての学校でこうした対応ができていますというふうに言えるぐらいにならないと、全校で同じ授業を実施しており、学びの保障につながっているとまでは言えないんじゃないかなというふうに考えますので、ぜひそこのところをよろしくお願いしますというところと、あと、オンライン授業で参加した場合には、今現状では出席というわけではないのかなと思っているんですが、ちょっと現状の確認をさせてください。
◎指導室長
出席という扱いではないですが、欠席ではないというか、出席停止という扱いになっております。
◆
石川すみえ
オンライン授業というのがスタートして、スタートしたばかりではないですから、授業に出席するということが一体どういうことなのか、何をもってこの授業に参加して、その子にこの授業で伝えなくてはいけないことを伝え切れたのかというところをどう評価するのかというところを、もっと技術的な部分だけではなくて、教育的な意義のところから考えて検討を進めなきゃいけないと思うんですね。コロナがいつ終わるか分からないですけれども、結局、このタブレットをGIGAスクール構想で不登校のほうにも展開していくとなれば、やっぱりオンライン授業とは一体、授業とは一体といったところを教育の部分から、教育の中身の部分から検討していかないといけないと思いますが、いかがでしょうか。
◎指導室長
おっしゃるとおりだと思います。いろいろと今、今回のこのコロナのことによって、こういった端末を使った授業というのがそれぞれのところの学校でより工夫をしてまさに今やっているところなので、まだまだ不十分なところはございますけれども、そういったところで授業というものをただ単に学校に来ての授業という捉えだけではなくて、いろんな学びの場があるというところも含めて、広くこれからそこのところの部分は考えていかなきゃいけないというふうには捉えております。
◆
石川すみえ
次に、課題のところで、先ほどおばた委員からもありましたけれども、課題の1点目の活用状況に差があるというところをクリアしていくのに、研修や好事例の共有を図ることなどというふうにあるんですけれども、研修と好事例の共有だけでこの課題がクリアできるというふうに捉えていらっしゃるのかどうか、どういった研修を現在されているのかというところを教えてください。
◎教育支援センター所長
研修について最初にお答えをさせていただきますと、GIGAスクールに絡むところでは、管理職の集合研修、GIGAスクール構想の推進について、まずは管理職から、GIGAスクール構想がどのようなもので、どのように推進をしていくかというところをまず管理職を対象にやっていくというところ、あとはICT支援員を活用したキャラバン研修、支援員が全校に赴いて、必要に応じて研修をしていくというところも計画をしてございます。
そのほかに、各校に1名以上おりますICT推進リーダーという役割を担った教員がおりますので、そのICT推進リーダーを対象にした研修、それからプログラミング教育の実践研修といったあたりを今年度は、今までも取り組んできたものではございますけれども、今年度もこの内容を吟味しながら行っていきたいというふうに考えているところでございます。
◆
石川すみえ
そうしましたら、研修をやっていらっしゃる研修の講座の一覧というのを後ほど資料で頂きたいと思うんですが、いかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
はい、かしこまりました。
◆
石川すみえ
課題の2点目で、特別支援学級において、一人一台パソコンが十分に活用されていないというふうな記載がされていますが、十分に活用されていないというところについてちょっと説明をお願いします。どういった意味なんでしょうか。
◎教育支援センター所長
要するに通常の学級と特に差別化した使い方、特にそこの特別支援教育に特化した使い方を今のところできていないというふうな意味合いで捉えていただければよいかと思います。
◆
石川すみえ
今年度は、事例収集・授業研究重点校は小中1校を選定するというふうなことが書いてありますけれども、これはどこの学校かということは今決まっているんでしょうか。
◎教育支援センター所長
小中各1校を選定しというふうに資料に記載をしてございます。こちらは、中台小と高島第三中学校、こちらを選定して取り組んでまいるというふうに計画をしてございます。
◆
石川すみえ
それは、今年度具体的にどう進めていくのかというスケジュールを今できるところでお示しいただきたいと思います。
◎教育支援センター所長
ICT支援員につきましては、今までは通常月4回、各学校に赴いて支援をしていると。大規模校はその倍の8回、月8回行ってございます。それとは別枠に、この特別支援教育に特化した支援というところで、月4枠とは別に、月3回支援員が赴いて、効果的な指導方法の研究等を行っていきたいというふうに考えてございます。
◆
石川すみえ
月3回、特別支援学級での授業の様子とかを支援員さんが見に行ったりだとか、あとは、先生の話を聞いてというところからスタートするんでしょうか。それは4月からスタートするんですか。お願いします。
◎教育支援センター所長
単に見るだけというよりも、例えばこんな教材を作るとよいですよとか、その教材の作り方を支援をしたり、一緒に授業を進めていったり、そのようなことまで少し踏み込めるかなというふうに考えてございます。もう既にこの4月から取組を始めてございます。
◆
石川すみえ
月3回いらっしゃるICT支援員さんというのは、教員の免許があったりだとか、あとは特別支援教育との関わり、ボランティア経験とかも含めての関わりがある方なんでしょうか。
◎教育支援センター所長
実際に支援に赴く支援員についてのお尋ねでございます。教員免許を所持しているかどうかまでの確認は今手元に資料がございませんが、特別支援教育に精通しているかというところに関しましては、事業者も研究の途上でございますので、必ずしも万全な指導ができるほど精通しているかというと、そこまではちょっと及ばないかもしれませんが、ただ、板橋区のICT支援員は全部で30人強ぐらい従事してございますが、その中で一番ICT支援にたけた者を小中1校に派遣をするということで調整をしてございます。
◆
石川すみえ
そうなると、より家庭と保護者の方の意見をどれだけ聞けるかというところ、家庭との連携が重要になってくるんではないかなと思うんですね。というのも、やっぱりその子の特性や状況を教員よりも保護者の方のほうが知っているということが往々にしてあると思うんですね。そういうケースでしたら、先生からの話を支援員さんが聞くよりも、家庭ではどうですかと話を聞いたほうがスムーズに、多分その子の特性に合ったアプリケーションを勧めるんだと思うんですけれども、お勧めができるでしょうし、また、授業での様子、学校での様子と家庭の様子が違うというお子さんもいらっしゃると思うので、授業ではうまく取り組めて、授業ではこの課題ができるけれども、家ではできないので、家ではこういう工夫がしてほしいだとか、そういった率直な個別対応が必要だと思うんですけれども、家庭との連携については、今どんなふうに考えていらっしゃいますか。
◎指導室長
それぞれの学級に在籍しているお子さん方については、個別に一人ひとりの個別指導計画というのを学校のほうで作成をしております。これは勝手に、一方的に学校側がつくるのだけではなくて、それをある程度作成したところで、保護者の方とご面談をしながら、そこでこういった形でこういう支援をしつつやっていきますということで共有しているものがございます。ですので、そういったところで今おっしゃってくださったような特性であったり、家ではこんなふうに使っていますよというのも共有しながら、そういったところを参考にしてやっていくような形になるかなというふうに思います。
◆
石川すみえ
ぜひ、ICT支援員さんと保護者の方が直接話す場というところも場合によっては必要になってくるかと思うので、そういった必要が生じた場合には個別に対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
おっしゃられた視点はとても重要だと思いますので、可能かどうかも含めて、今後検討を進めてまいりたいと思います。
◆
石川すみえ
先ほど、おばた委員の答弁のほうで、特別支援学級で十分に活用できていないので、今年度1年かけて研究していくといったことがあったかと思うんですが、私が去年の一般質問で、特別支援教育でもきちんと生かせる、そこに特別支援教育に特化したアプリやソフトウェアなども入れてほしいというふうに要望しているんですけれども、そこでは有効なアプリの活用とかも含めて検討していくっておっしゃっていて、今年度いっぱいかけて研究していくとなったら、もうほぼ丸2年間、特別支援学級の子たちには一人一台タブレットがうまく活用できていないという状況が生まれてしまうと思うんですね。ちょっとここに取り組むのが私は正直言って遅かったんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
委員のおっしゃるとおり、予算化が必要なものについては、今年度から始めるということになると遅くなってしまうんではないかというところはご指摘のとおりかなというふうに思います。一方で、予算化しなくても、要はお金をかけなくても対応できる部分も、もしかしたらこの研究をしていく中で出てくる可能性もありますので、そういうところについては速やかに対応してまいりたいなというふうに考えてございます。
◆
石川すみえ
私は、このICTの活用というのは、やっぱりまず個別対応が必要なところから丁寧に見ていくべきなのではないのかなと思っていますので、そこは本当に順番が逆だったんじゃないかなというふうに考えています。あと、先ほどYouTubeの使用時間の話が出ていたんですけれども、これは私のうちの子からもお知らせがきまして、率直に言ってYouTubeはずっと制限なく使えていたんだというところが逆に驚きだったんですけれども、フィルタリングソフトによるセキュリティ対策をしているということだったんですけれども、学年別だとか発達状況に応じてのフィルタリングというのは必須だと思うんですけれども、それはなぜやられていないのかなというのが私も本当に疑問ですし、新しい文房具なんだといってタブレットを配って、タブレットが教育的にどういう影響を持つのかとか、家庭にどういう影響を持つのかというところの検討がタブレットを配る前に十分に行われていなかったんじゃないかなと思うんですよ。YouTubeが深夜に使えないのは当たり前だと思うんですけれども、その辺のところは、タブレットを配る前にどれだけそのことが学校での授業や教育活動や家庭に対して影響が出るのかというところの検討は、タブレットを配る前にされたんでしょうか。
◎指導室長
とても大事なところですので、そのあたりを全く何も考えていなくて、ただ配ったということでは捉えておりません。ただ、もちろんこういった形で深夜まで使うとか、やっていくうちにそういった問題も出てくるんですが、先ほども少しありましたように両面がございまして、そこにまたあまりにも制限をかけたために、結局、文房具としての使用にはなかなかそこまでいかないんじゃないかというようなお声も頂戴しているのが実際のところございます。本来でしたら、各家庭でルールも話し合ったりしながら、それは先ほどのメディアリテラシーのところもありましたが、学校での指導等も含めて、自分たちでどうしていくかとか、家庭ではどういうルールにするかといったところを自分たちなりに考えながら、そういったところの扱い、いろんな様々なSNSについての付き合い方とか、そういったところも含めて考えさせていくということも大事な視点というふうに考えておりますので、その両面というところで最初のところのスタートをしておるところでございます。
◆
石川すみえ
子ども自らが使えるようになる、タブレットを使えるようになるというのは大事なことだと思うんですね。それを使えるようになるまでの支援、学校の活動の中での支援、そして家庭での支援というのは、やっぱり
教育委員会としてきちんとやるべきだと思いますので、これからさらに進めていっていただきたいと思います。
◆井上温子
今の石川委員の続きでお伺いしたいんですけれども、特別支援学級において一人一台パソコンが十分に活用されていないということが課題として上がっているということなんですが、そもそも特別支援学級と一人一台パソコンというのは、親和性が高いという判断をされているということでよろしいんでしょうか。
◎教育支援センター所長
委員のおっしゃるように捉えているところでございます。
◆井上温子
特別支援学級のお子さんは、それぞれ個性がとても豊かですし、何かパソコンでの教育というのがなじまない方も私はいらっしゃるんじゃないかなというふうに思うんですが、親和性が高い、共通して親和性が高いという認識なんですか。
◎教育支援センター所長
一概には言えないというふうに考えてございますが、特別支援学級に在籍されている
子どもたちには一応個別指導計画というものがあって、それに基づいた指導がなされているというところから考えても、個々に合わせていろんな端末の使い方をしていくことによってある程度対応ができる部分もあるし、委員おっしゃるとおり、そういうものがなじまないというお子さんももしかするといらっしゃるのかなというふうには捉えてございます。
◆井上温子
私は、目的と手段というのを履き違えないように注意していただきたいなということがちょっと言いたかったんですけれども、一人一台パソコンは、もちろんこれから必要な時代だとは思うし、ICT、GIGAスクール構想とかもよいとは思うんですけれども、活用してもらおうというのが前に立ってくると、そもそも何のためにそれを手段として活用しようと思っていたのかが分からなくなってしまったりだとか、活用されていることがよいみたいな話になりがちだと思うんですよね。でも、特別支援学級のお子さんたちにとっては、一人ひとりの個性に応じた学びが進んでいることが本当に重要なんであって、パソコンが使えていること、パソコンを使って学習できていることというのは別に目標でも何でもないというか、なくてもよい可能性がある状況というのは想定しておいていただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
委員のおっしゃるとおり、少し本格的な導入が始まったというところで、まず使う、とにかく使うというところで、少し前のめりになっているところがあるかなというふうには思ってございます。やはりその目的のところ、効果的な学習のためのものだというところを忘れないように、活用のほうは推進をしてまいりたいというふうに考えてございます。
◆井上温子
先ほど、ICT支援員の方が教員免許を持っていない可能性があったりだとか、特別支援教育についての知識がない可能性があるという話をお聞きしたときに、さらにちょっといろいろ気になってしまって、そもそもICTに関しては専門性を有しているかもしれませんけれども、作る内容とかICTを活用する内容というのは、現場の教員が決めなければいけないことですし、こういうのがあったらよいと思うんだよねというのを支援員さんが作るという関係性でよろしいのか、お伺いさせてください。
◎教育支援センター所長
委員のおっしゃるようなところもあると思いますし、ICT支援員は事業者に委託をしている事業でもございます。その事業者は、恐らく本区だけではなく、いろいろなところでICT支援員業務を請け負っているというところもありますので、もしかすると、他自治体の好事例のようなものも、ICT支援を通じてノウハウを吸収するというようなことができるのかなというふうに期待をしているところでございます。
◆井上温子
先進事例とかを得ながら進めていただくというのは、すごくよいとは思うんですけれども、ICT支援員の取り組み方のステップがどういうふうになっているのかなというのも気になりまして、まず個々のお子さんたちの状況を理解するとか、教員の人たちが何が今課題だと思っているのか理解するだとか、そういった個別性がとても高いのが特別支援だと思いますので、月に3回でしたっけ。4回の支援と合わせると月7回になるんでしょうけれども、正直、月に何回か来てくれて何ができるんだみたいなところも言われかねなくなってしまう可能性があると思うので、まず、状況把握みたいなところにどれだけ時間をかけていらっしゃるのかなというのが気になるんですが、いかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
ICT支援員は30名ほど人員がいて、それぞれが各学校に入っているというところがございます。一応区が決めた仕様上の決めがあって、それに基づいた支援をしているというところではありますが、支援員個々によって支援のスタイルというのは異なる部分もあるかなというふうに思ってございます。それは、各学校のご要望、オーダーに応じて対応しているようなところもございますので、いろいろな支援のスタイルがあるので、各学校に応じたスタイルでそれぞれ支援をしていければよいのかなというふうには考えてございます。
◆井上温子
きっとICTを導入していくみたいなときは、ステップがやっぱりあると思うんですよね。お子さんの状況を理解するだとか、先生の課題をお聞きするだとか、何で行き詰まっているのかというフォーマットが多分作れるぐらいちゃんとあるはずで、ステップをきちんと踏んで支援していただかないと、事業者に引っ張られた形の教育というのが進んでしまいそうなので、やっぱりそこは教員の専門性とかに基づいたもので進めていただけるようにお願いしたいですし、最初に言ったパソコンを導入することありきじゃないことをきちんと
教育委員会のほうで考えていておいていただかないと、特別支援のお子さんたちが苦痛になっちゃうとやっぱりよくないなと思うので、そこは注意していただければなと思います。
あと1点、こういった課題はないのかちょっとお聞きしておきたかったんですけれども、ご家庭でそれぞれインターネット環境を整備してくださいねというふうなことがありましたが、インターネットを整備している家庭の率というか、家庭にインターネット環境がないとタブレットでの学習というのもできない状況になるわけですけれども、そこについて課題はないんでしょうか。
◎教育支援センター所長
家庭のインターネットの整備状況についてのお尋ねでございますけれども、こちらにつきましては、令和2年度にGIGAスクール構想の推進をしていくという段階で一旦調査をして、一定数、家庭に通信環境がないご家庭もあるというところを把握をしたところでございます。GIGAスクール構想も入ってきますので、各家庭での整備、ご用意のほうもよろしくお願いしたいというところで、
教育委員会としては呼びかけをしてまいりました。そこにはいろんな就学援助だったり、生活保護だったりというところで、一定の手当があるのでというところも周知を図りながらご準備を呼びかけてきたところでございます。最近のところで申しますと、特に詳細な調査等はしてございませんけれども、あまり家庭に通信環境がなくて困っているというお声は比較的聞こえてきていないという状況でございます。
◆井上温子
誰1人取り残さないという意味で、家庭数というか、そういった家庭があるのかないのか、そこはきちんと
教育委員会で把握していただきたいなと思うので、宿題を出されてもできる環境にないお子さんが出てきてしまったら、それは本当に大きな問題だと思いますので、そこの現状把握に努めていただきたいんですが、いかがでしょうか。
◎教育支援センター所長
ご家庭に持ち帰っていただいて、家庭でも活用してほしいということを
教育委員会として申し上げている以上は、家庭の通信環境がどういう状況にあるのかというのはきちんと把握をしていかなければいけないのかなというふうに考えてございます。調査をするかどうかはちょっとまた別にはなりますけれども、全体的にどういう状況にあるのかということは、どのような方法になるか詳細は決めてございませんけれども、把握には努めてまいりたいというふうに考えてございます。
◆井上温子
多分、学校は把握されていると思うんですよね。さすがにというか、学校ごとに把握していなきゃいけないじゃないですか。じゃないと学習の環境差というか、本当に家庭が取り残されていくことになってしまいますので、学校が把握しているんでしょうし、それは
教育委員会は絶対、調査するかしないか分からないとおっしゃっていましたけれども、調査するべき内容だと思うので、ぜひ把握に努めて、取り残されているご家庭があれば、きちんとそこのサポートをしていただきたいなと思います。
○委員長
それでは、本件につきましてはこの程度でご了承願います。
────────────────────────────────────────
○委員長
次に、スタートカリキュラムと
アプローチカリキュラムの現状と今後の方針についてを議題といたします。
本件について、理事者より追加の説明はありますでしょうか。
◎指導室長
お示しさせていただいたところに加えてというところでは特にございませんが、まさに今、学校が4月6日から始まりまして、今2週目のところにかかっているところでございますが、このスタートカリキュラムに基づいて、学校のほうは指導しているところでございます。
○委員長
本件について質疑のある方は挙手願います。
◆井上温子
よろしくお願いいたします。まず、スタートカリキュラムと
アプローチカリキュラムということでつくられて、過去の議事録とかを読んでいたら、高橋委員とか高沢委員とかがいろいろ質問されたやり取りを追っていったんですが、2つが出来上がってきて、新しいことを始めるに当たっての人員配置というのも必要になってくるんじゃないかなと思うんですけれども、何か新たに人を配置したとか、予算化したという現状はあるのかお聞かせください。
◎指導室長
このスタートカリキュラムを進めるに当たっては、特に新しいことというよりは、小学校のほうのスタートカリキュラムのほうにつきましては意識がちょっと薄かったという現状はございましたが、それぞれの学校でやってきたところでございます。ここにつきまして、これを進めるに当たり何かプラスアルファの人員増ということは、予定というか、それは今のところございません。
◆井上温子
保幼小連携については、もう新たに人員配置をしているということはないということなんでしょうか。足立区とかだと、幼保小連携アドバイザーというのを雇用するということで人材募集が出ていましたけれども、板橋はそういうような人の募集というのはしないという認識なんでしょうか。
◎指導室長
特別にこれについての新たなということはございません。ただ、学力向上専門員はいますので、また、生活支援員等もございますので、今ある人材を当初この最初のところの部分では、1年生の学級に少し長く入ってもらうといったところで対応しているところでございます。
◆井上温子
新しく人とかを配置しないということは、何かやればやるほど大変になるみたいなイメージがありまして、何かそれはどうなのかなというふうに思いますし、こういうのをちょっと資料を読ませていただいていて、そもそも板橋区は幼児教育についてどのような考え方、理念とか目標を持っていらっしゃるのかなというのがちょっと分からないなと思ったんですけれども、いかがでしょうか。
◎学務課長
おはようございます。よろしくお願いいたします。幼児教育の部分のところでの
アプローチカリキュラムと方針についてのところでございます。公立幼稚園1園、また私立幼稚園も含めて所掌しているところではございますが、幼児期の情操教育も含めたそういった教育現場のところでの支援、そういったところがまず第一義としてあるのかなと。
アプローチカリキュラムのところで申し上げますと、小学校への入学を控えたところでの取組といったところで、ご家庭、また児童さんを指導していくといったところが、概略ではございますが基本的な立場でございます。
◆井上温子
板橋区としては、幼児教育についての理念とか目標はないんですかね。理念自体はどこかに示したりとかしているんですか。
◎学務課長
理念等については、要領等の中で示しているところがございます。改めてご説明ができる機会がありましたら、報告したいと思います。
◆井上温子
今、ご説明はできないんですか。
◎学務課長
すみません。ちょっとこの場面ですぐにというところでは、ご説明ができません。
◆井上温子
多分、あまりあれですかね。共通認識としての理念というのが浸透されていないような感じなので、説明ができないというような認識に私自身はなりましたが、そこら辺がちょっと伝わってこないなと思いまして、あともう一つ、スタートカリキュラムの区が作成したパンフレットと中根橋小学校のスタートカリキュラムを見させていただいていて、やっぱり現実的なほうが教科とか生活科みたいなもの、色でいうと緑とか水色が多くなっていて、なかよしタイム、ちょっとゆっくりなじんでいきましょうみたいなものは少なくなっている傾向にあるのかなと。区が指針として示しているようなものだと、しばらく何日かは2時限というか、なかよしタイムが入るわけですけれども、そこら辺の差もあるのかなと思うんですが、区の示しているものと現実のプログラムとの課題というか、差があれば教えてください。
◎指導室長
こちらのリーフレットのほうで示しておりますのは、一例というか、こういった形でというところで示しているところでございますので、必ずしもこれの時数分やるとかということでは捉えてはおりません。それぞれの学校の実情もありますので、そこはそれぞれの学校で考えていただいておりますが、ただ、やはり1週目からだんだん週を経ることによって、そういった人との関わりを重視するなかよしタイムから、合科的なわくわくタイムというところ、生活科中心としたところに移行して、最終的に、3週目、4週目あたりからは、教科の指導、時間割に沿った指導、45分単位の指導に移行できるように、ぐんぐんタイムをより厚くしていくというような、そういったところの方針というか核というところで、各学校のほうには示しているところでございます。
◆井上温子
ちょっと今までの説明で、新たな人員配置はしませんよということと、今までやっていたことを再編しただけですよみたいなお話があったんですけれども、スタートカリキュラムと
アプローチカリキュラムをつくったことによる変化みたいなものは、どこで分かるんでしょうか。新たにこういったものをつくって、何か効果がなかったらやる意味は多分ないとは思うんですが、何が変わったのかというご説明をいただきたいと思います。
◎指導室長
これまでもやってきたこと、この入学期の入門期、新年度当初の1年生の指導については、かなり学校のほうの担任が丁寧に扱ってきています。ただ、それをこういったカリキュラムという形で意識をしてやっていたかというと、そこが少し不足していたかなというところがございます。
それと、もう1点は、本区が進めている保幼小接続というところで、やはり保育園や幼稚園の学びをしっかり土台として、そこでの生活を引き継ぎながら、その上に小学校の1年生の生活がスタートするというところの接続の意識がちょっと欠けておりまして、そこを何かまた幼稚園、保育園の育ちがあるにもかかわらず、1年生のスタートがまたゼロからのスタートというような形で進めてきた部分が若干ございましたので、そこをしっかりつないだ中で、スタートカリキュラムをしっかり意識して、カリキュラムとして進めていきましょうというところで、そこが重点的になっているところでございます。
◆井上温子
保育園と幼稚園の両方ともに通っていないお子さんは、区内にどのぐらいいらっしゃるんでしょうか。
◎指導室長
大変申し訳ございません。今、手持ちの中で資料がございません。
◆井上温子
スタートカリキュラムをやるに当たって、保育園とか幼稚園の土台をベースにとおっしゃると、そこに通っていらっしゃらない方たちはどうなるのかというのは当然考えなければいけないことだと思うので、スタートカリキュラムの中で質問させていただいたんですけれども、そこの人数については、後で情報として頂けたらなというふうに思います。
A3で配っていただいた令和4年度の
アプローチカリキュラムのところなんですけれども、下から2段目に、幼小連携の具体的な活動ということで、小学校の校庭へ散歩を兼ねて歩いたりとかいろいろ書いてありますが、これというのは幼稚園だけが行っている活動で、保育園ではやっていない活動という理解なんでしょうか。
◎
保育運営課長
保育園につきましては、指導計画というものがございまして、こちらの中で5歳児の9月のところまでは、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿というものを捉えまして、幼児はどんなふうに活動するのか、保育者はどういうふうに配慮していくのかということを考えております。具体的な10月以降の
アプローチカリキュラムというところになりますと、それに沿った形でまた進めていくというところでありまして、何らやっていないということではありません。
◆井上温子
やっているということでよいんですか、下から2段目みたいな活動、小学校に行ってみようとか、小学生が学校行事に取り組んでいる様子を見学するとかはどうでしょうか。
◎
保育運営課長
具体的に、学校に行っているという園もあることはあります。例えば上板橋保育園ですとかさくら保育園といったところは上板橋第四小学校のほうに行っておりまして、1年生と一緒に机を並べたりですとか、トイレの案内をしてもらったりとか、そういうことをやっているところはございます。
◆井上温子
やっているところはございますとおっしゃっているんですけれども、多分
アプローチカリキュラムにしていきます、導入していきますよということは、ほぼ全ての園というか、全ての園でやります、やっていきますよということなのかなと思うんですが、そういう認識でよろしいですか。
◎
保育運営課長
全てのところで当然この
アプローチカリキュラムというのは認識しておりまして、やっていきます。ただ、その具体的な行為が幼児期の終わりまでに育ってほしいという姿のどこに対応しているのかというところが、なかなか今明確ではないというのが課題としてありますので、そのあたりを今現場のほうで詰めているというところでございます。
◆井上温子
今までやっている活動に、何をプラスすると
アプローチカリキュラムになるのかというところをちゃんと書いたほうが私はよいかなと思っていて、このA3の紙とかを読んでいても、なかなか既にやっているよみたいなふうに多分思われる幼稚園さん、保育園さんはいらっしゃるだろうなと思うので、
アプローチカリキュラムはもう少し分かりやすく集約していかないといけないんじゃないかなと思うんですね。とてもよいことだと思うんですよ。小学校に5歳児さんが見学に行ったり、小学校はこんなところなんだなと思ったり、小学校の給食はこんななんだなとか、何かそういう交流の機会を持っていること自体はとてもよいことだとは思うんですけれども、それが全ての保育園とか幼稚園でやる方向なのか。それが
アプローチカリキュラムの一具体例と、一具体的な活動例なのかとか、何かその辺があまりにも細かく書かれているので分かりづらいかなと思うんですが、いかがでしょうか。
◎指導室長
今お示しさせていただいているこの
アプローチカリキュラムについては、高島幼稚園のものでございます。これを例として出させていただいて、この高島幼稚園の
アプローチカリキュラムは、当然これを高島第二小学校と連携して、このことに基づいて高島第二小学校のスタートカリキュラムにつながっているということになっております。
アプローチカリキュラムについてですが、それぞれ区内の私立の幼稚園さんがございますけれども、そういったところでもこういったカリキュラム、ここまでの仕様ではないかもしれませんが、様々な幼稚園から就学するに当たり、どういった形でスムーズに小学校の生活に慣れていくかというようなことで、各園が恐らくそういった計画を立てていると思います。
保育園のほうですけれども、こちらについては、保育園はちょっと教育活動というよりも保育というところがやっぱり中心ですので、カリキュラムという形でこういった綿密なものは、もしかするともっと簡略的なものだったりというのがあるのかもしれませんけれども、ちょっとそこは把握していないところではございますけれども、少なくとも、保育園においても、小学校に上がるところに向けて、どんなふうに少しずつ
子どもたちの生活を慣らしていこうかというところでは間違いなくやっているかと思いますし、近隣の保育園さん、私立の保育園、公立も含めまして、小学校と近隣の保育園等々の連携は確実にやっておりますので、全部の保育園に声をかけているかどうかはエリアの問題もあるのでその部分の把握はちょっと不確かなところはございますが、校庭を利用して一緒に遊んだり、招いたりというところは、どこの学校も近隣とはやっておるところでございます。
◆井上温子
保育園と幼稚園でできた文脈が違うというのはもちろん理解しますけれども、小学校の入学に向けてという意味ではやっぱり共通で、まだ幼児なのですごいちゃんとしたカリキュラムじゃなくてもよいにしても、何か自然な中での学びだとか、導入に向けての取組というのは、ある程度やっぱり共通のものというのをやっていく必要があるでしょうし、保育園だから、幼稚園だから違いますよというのは、ちょっとやっぱり現在だと理解しにくいところがあると思いますので、そこはもう少し保育園だからとか幼稚園だからとか、保育園はちょっと違うかもしれませんがというところの垣根を越えていただけたらよいなというふうに思っています。
資料で頂いた4-1の裏面に、今後も
アプローチカリキュラムの取組を継続するとともに、私立幼稚園、区立保育所への周知を所管課と連携して行っていくと書いてあるんですけれども、なぜか区立保育所と書いてあるんですよね。私立は抜けてしまっているのかなと思ったんですけれども、いかがでしょうか。
◎
保育運営課長
当然私立の園とも関わりがありますので、こちらのほうにも周知していくということもございます。私立保育所は、それぞれ教育の理念というか、いろんな独自のものを用意しているものもありますので、そういったことも尊重しながら連携をしていきたいというふうに考えております。
◆井上温子
子どもたちは、どこに通ったかによってあまり格差がないほうがよいんではないかなというふうに思いますので、幼稚園、保育園、私立、区立とかによらずに、やっぱり全体の
子どもたちが小学校に円滑につながるということもそうですし、今、幼児教育はすごい大事だということが言われていますから、将来大人になるベースとして、板橋区としてどのような理念で行っていくかだとか、どういったことを幼児のときに備えてほしいか、経験してほしいかみたいなことはつくっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
◎指導室長
とてもおっしゃるとおりで、大事なところだと思います。まさに学び、保育園、幼稚園を区別しているということでは全くございません。やはりそういったところでの学び、遊びを通した学びを通して、そこをベースにして小学校につなげていくというところを、これから保幼小の連携の研修等も計画をしているところもございますので、そういった教職員等とも交流を深めながら、そこを計画立ててやっていきたいというふうに考えております。
◎学務課長
冒頭に質問がありました基本理念等について、ご説明させていただきます。幼児期の教育につきましては、区としては、生涯にわたる人格形成の基礎を養う重要なものとまず位置づけているということ。それから、教育については、学校教育法に規定しております目的及び目標を達成するための取組であるということ。3つ目として、幼児期の特性を踏まえた環境を通して行うものであることを基本として考えております。こちらにつきましては、幼稚園の教育要領、文部科学省が編さんしておるものですが、こちらの考え方を踏まえて、個別的な取組につなげていきたいと考えております。
○委員長
本件につきましては、この程度でご了承願います。
12時となりましたけれども、全ての議題が終了するまで委員会を継続したいと考えますが、いかがでしょうか。皆さん、よろしければ、いいですか。
(「異議なし」と言う人あり)
○委員長
それでは、引き続き、全ての議題が終了するまで継続したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
────────────────────────────────────────
○委員長
それでは次に、家庭福祉員制度についてを議題といたします。
本件について、理事者より追加の説明はありますでしょうか。
◎
保育運営課長
特段ございません。よろしくお願いいたします。
○委員長
本件について質疑のある方は挙手願います。
◆
石川すみえ
まず、家庭福祉員さんは、委託事業であるということでして、要綱を見ると区と家庭福祉員が互いにパートナーとして協力して、保育サービスの向上に努めるというような制度になっておりますが、委託事業ということで、特に4月、5月というのは家庭福祉員さんの定員が埋まらないという状況がたくさんあるかと思うんですけれども、家庭福祉員さんへの委託費というんですか、どのように支払われているのかというところをまず教えてください。
◎
保育運営課長
委託費の支払いですけれども、大きく2つの要素から成っておりまして、1つが児童の数に応じて算出するものでございます。こちらは、基本分の単価のほか、各種の加算等を加えたものに受託児童の人数を乗じて算出するものです。もう一つが実績に基づくものでして、土曜保育の実施をしたとか、そういったもので構成されているものでございます。
◆
石川すみえ
単価というのは幾らになるんでしょうか。
◎
保育運営課長
基本分単価としては、在宅の場合ですと15万900円ということになっております。
◆
石川すみえ
在宅で、要はベビールームではなくて在宅の方には、基本単価として15万円の収入が行くことになっていて、それとは別に児童数に応じてということですか。それで合っていますか。
◎
保育運営課長
基本分単価のほかに、処遇改善加算ですとか、資格保有者加算ですとか、一定の書式のものがございます。こちらの数を全部合算した上で、最終的に児童の数を掛けて出しているというものでございます。
◆
石川すみえ
次にお伺いしたいのは、この報告をしていただいた中で、保育補助者のところで大きな変更点があったかなと思っているので、ちょっとお伺いしたいと思います。令和3年度までは、在籍児4人以上で保育補助者を必置となっていたのが、令和4年度から在籍児1人以上でも配置できることとしたというふうにあるんですが、この理由というのを教えてください。
◎
保育運営課長
今までは国の基準に従っておりまして、受託児童3人までは家庭福祉員さんお1人で対応していただいておりました。ただ、異年齢の保育、年齢の異なる保育というのをやっていただいておりまして、そうすると相当の注意というか、そういったものが必要になります。異年齢保育を実施する際の安心ですとか、安全というところを考慮しまして、今回、受託児童1名から保育者の加算を適用するということにしたものでございます。
◆
石川すみえ
そうすると、今までは国の基準で加算をしていたけれども、今年度からは新たな考え方で加算をしていくということでよろしいんですか。
◎
保育運営課長
そのとおりでございます。
◆
石川すみえ
あと、在籍児1人以上で配置できるとしたということについて、家庭福祉員さん自身からですとか保護者の方から、あと保育補助者の方たちから要望というのはこれまで上がっていたりしたんでしょうか。どんな声が寄せられていたのか教えてください。
◎
保育運営課長
やはり数が増えてほしいというものは、あったというふうに理解しております。
◆
石川すみえ
この保育補助者という皆さんが、一体全体で何人ぐらいいらっしゃるのかというところと、実際どのぐらいの方、どのぐらい勤務日数というんですか、それがあるのかというところを知りたいんです。というのも、私は最初、子どもを預けていたのが家庭福祉員さんだったんですけれども、補助者の人はやっぱりそんなに入ることがなかったのかなと思っていて、そうすると保育補助者の人たちの労働者性というんですか、労働で考えたときに、これだけじゃ仕事をやっていけないだろうなと思うんですけれども、そういった実態のところを知りたいんですがお願いします。
◎
保育運営課長
まず、すみません。先ほどの答弁のちょっと補足なんですが、要望、面談を家庭福祉員とはやっておりまして、その個別の面談の中で、補助者を増やしてほしいという意見があったことで、今回の制度につながったというものでございます。
それから、ご質問いただきました、まず何人の方がいらっしゃるかということなんですけれども、令和4年4月1日では19人の方がついております。それから、もう一つのご質問の日数なんですけれども、こちらは家庭福祉員さんによって異なっておりまして、例えば人によってはずっと家庭福祉員さんと一緒に働いているという方もいらっしゃれば、2人の方を雇用されて、月火水はAさん、その後はBさんとか、そういうやり方をしているところもあります。
◆
石川すみえ
今、家庭福祉員さんとの個別の面談を行ったというところだったんですが、この個別の面談というのは、ずっと長年継続してやってこられたんでしょうか。
◎
保育運営課長
昨年度から始めたものでございます。
◆
石川すみえ
保育補助者の方が19名登録というか、働いてくださっていて、それぞれ家庭福祉員さんのところにずっといる方だったり、曜日で分けていらっしゃる方もいるということなんですけれども、保育補助者さん自身は、家庭福祉員さんのところに保育補助として入るほかに、別の曜日は保育園の補助、保育補助員で入るとか、もしくは派遣の保育士さんを登録されているとか、そういった働き方をされているんでしょうか、お願いします。
◎
保育運営課長
ちょっと個別に今どういう状況かというのを申し上げられるようなものはないんですけれども、掛け持ちしている方はいらっしゃるのが現状でございます。
◆
石川すみえ
保育補助者を置くときの家庭福祉員さんの持ち出し、支出というのはあるんでしょうか。
◎
保育運営課長
冒頭でちょっとご説明させていただきましたけれども、委託費の中である程度の基準が決まっております。その枠の中で収まるのであれば持ち出しというものは発生しないようになっております。
◆
石川すみえ
持ち出しが発生する人数というのは、どういった規定というんですか、要件というんですか。どうなったら持ち出しが発生するんでしょうか。
◎
保育運営課長
例えば、利用される子どもが4人以上の場合ですと、2万8,300円足す280円掛ける加算率というものをやっておりまして、それが最終的に、基本分単価とかと合わせて受け入れている人数を掛けるということになります。例えば、時給というかそういうのでやっている方もいらっしゃれば、月単位のお給料という形で払っていらっしゃる方もいらっしゃいます。そういう中では、基本的に何か持ち出さなければいけないというふうには考えてはいないというところでございます。
◆
石川すみえ
家庭福祉員さんのほうが保育補助者の方に、それぞれ自分の家庭福祉員の裁量で、いろいろな支払い方法だとか、補助者の方の働き方を決めているということで理解でよろしいでしょうか。
◎
保育運営課長
細かい契約についてはそのとおりでございます。
◆
石川すみえ
次に、保育補助者さんとは別に、保育サポーターさんという方がいらっしゃるかと思うんですけれども、この保育補助者と保育サポーターとの違いについて、ちょっとお伺いしたいと思います。
◎
保育運営課長
保育サポーターさんというのは、こちらの資料のほうにも書いてあるんですけれども、お散歩等の保育という場合に、臨時的、スポット的に出ていただいている方でございまして、比較的長時間働いていただいている保育補助者の方とは、ちょっと性質が違うというものでございます。
◆
石川すみえ
そうすると、保育補助者と保育サポーターとの違いは、勤務時間の差というような理解でよろしいのかなと思います。ということと、あとちょっと保育補助者と保育サポーターの処遇というのを、この人たちにお給料は幾ら支払われるのかというところを知りたいんですけれども教えてください。
◎
保育運営課長
こちらも個別の契約ということになりますので、お給料自体はこちらのほうで決めるというわけではありませんが、区としては、保育サポーターの雇い上げ経費というものもこの委託費の中に入っておりまして、こちらについては1時間で1,050円ということで書いているものでございます。
◆
石川すみえ
保育補助者の方は、保育士の資格は必須ではないのかなと思うんですけれども、保育サポーターさんはどうなんでしょうか。
◎
保育運営課長
保育サポーターさんは、保育士の資格ですとか、子育て支援研修を受講している方であります。
◆
石川すみえ
そうすると、同じ要件ということですかね。
◎
保育運営課長
大変失礼いたしました。年齢の要件が少し異なっておりまして、補助員の方は、満25歳から65歳というものがありますけれども、サポーターの方についてはそのような年齢制限がないというところがございます。
◆
石川すみえ
ということは、保育補助者さんでずっと長くやってくださっていた方が、年齢でもうリミットがきたのでということで、でも、まだお手伝いがしたいというときには保育サポーターさんとなってというような運用がされているという理解でよろしいでしょうか。
◎
保育運営課長
そのとおりでございます。
◆
石川すみえ
裏面の課題とあり方検討についてというところでちょっとお伺いしていきたいと思うんです。今年度中に家庭福祉員のあり方検討、結論をまとめる予定というふうに書いてあるんですけれども、この文章の中に、「保育施設は保護者の多様なニーズに応え、更なる質の向上を目ざしていかなければならない」というのが書いてあるんですね。私はこの中に、家庭福祉員の制度をより充実させるという視点を持つべきだと思うんですけれども、見解があれば教えてください。
◎
保育運営課長
家庭福祉員さんは、多様なニーズにというところが書いてありますけれども、例えばほかの保育園ですと歳児ごとに定員が決まっておりますが、家庭福祉員さんはゼロ歳から2歳という枠内でできるということがあります。そのほかにも、家庭的な雰囲気の中できめ細かい対応ができるということがあります。そういうよいところを充実させていく、もっと知らせていくということが基本かなとは思うんですけれども、どうしても研修の機会というのが限られてくるところがありますので、そういったところを少し充実させるということも1つの考えかなというふうには思っております。
◆
石川すみえ
研修の機会が限られるというのは、どういうことでしょうか。
◎
保育運営課長
現在は、年2回の研修をしておりまして、安全に関するもの、例えばAEDの使い方ですとか、そういった研修と栄養士を呼んでの研修等の2回でやっているところであります。
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石川すみえ
それは、家庭福祉員さんが参加できる研修は年2回しかなくて、でも、保育園に勤めている保育士さんだともっと研修に行けるというようなことを踏まえてのことなんでしょうか。お願いします。
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保育運営課長
家庭福祉員さんは、保育士の資格を持っていらっしゃる方もいらっしゃいますし、そうでない方もいらっしゃいます。そういったところで、少しばらつきが出てくるというのも考えられるところですので、そういう意味でも、少し研修ということも考える必要があるのかなという点で申し上げたところでございます。
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石川すみえ
次に、家庭福祉員さんの公募というのは現在ストップしている状況ですけれども、在り方を今年度中に結論をまとめた以降で今後再開するのかというところと、あと、どうぞ来てくださいという公募をしたとしても、なかなかこの働き方に手を挙げる方というのは難しい社会状況があるのかなと思うんですね。そうなったときに、この制度をより充実させていくというふうな検討、結論が出たのであれば、家庭福祉員さんを養成していくという視点も持たないと今後の制度展開が厳しくなると思うんですが、いかがでしょうか。
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保育運営課長
まさに委員がおっしゃったとおり、今在り方の検討を進めているところでして、家庭福祉員さんの役割ですとか、地域の需要と供給とか、そういったものを整理した上で、再開の時期等を考えていきたいと思っております。養成という点については、まさに何をお願いしていくのかということを整理した上でなければ分かりませんので、課題の検討と併せてやっていきたいと思っております。
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石川すみえ
私は、自分自身も家庭福祉員さんに本当にお世話になって、あの先生でよかったなと今でも思っていますし、あと保育園の申込みのときの入所の指数が低くても入れる先をきちんと児童福祉行政として持っていくということが、児童相談所もスタートすることですし、大事になってくると思うんですね。そうなったときに、やっぱり家庭福祉員制度をより時代に合わせて拡充していっていただきたいというふうに思っています。このコロナで、小さいうちはできる限り子どもといたい、育休を長く取れるようになったりという社会情勢もありますし、保護者の働き方がすごく多様になっているので、家庭福祉員制度をぜひとも時代に合わせて拡充していただきたいということと、連携先の確保というのはまだまだ課題であると思いますので、法定では5年延びましたけれども、きちんとそこの部分、今ある家庭福祉員制度での課題を克服しながら、新たな時代に合わせてしていただきたいと思いますが、最後に見解をお伺いします。
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保育運営課長
おっしゃっていただいたような点も含めまして、これから、令和4年度中に検討していきたいというふうに考えております。
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大田ひろし
家庭福祉員は、前にも言いましたけれども70名を超えるときがあって、このように減ってきているわけなんですが、定年が来ればそこでまた減るという状態が今後も続いていくんだと思うんですよ、きっと。ここに書いてあるように、令和4年度に結論をまとめるということなんだけれども、どういう結論をまとめるつもりでこれを検討されているのか。そこら辺についてはもう何回か検討もされているんでしょう、この最適化については。そういう中で、位置づけとしてはどんなことを検討されているのかということについて、いろんな各委員からはそれぞれいろんな意見があるので、それを取捨選択するのはそちらなんですけれども、やっぱり今、時代的には保育園もかなり充実してきて、拡大をしてきて、私立保育園なんかもかなり増えてきたわけですよね。でも、現実的には欠員がどんどん拡大していくという方向に今向き始めているという中で、家庭福祉員は自然減なんですけれども、減ってきているということも含めて、家庭福祉員だけではなくて、恐らく児童福祉施設の最適化というのはそういった全体的なことの中で、位置づけ的にはベビールームとか家庭福祉員をどうしていくかというふうな議論をしているんだというふうに僕は思っているんですけれども、そういう意味では、何が問題でどこで今度最適化の議論をして、なおかつ結論を出すというふうにここにも書いてあるわけだけれども、どういう結論を出そう、最終的にはどういうところが落としどころでこの検討会というのは持たれているのかというところをちょっと教えてください。
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保育運営課長
まずは、委員がおっしゃったとおり、家庭福祉員さんの役割を整理するというところから今始めております。家庭福祉員さんのところに申し込む方というのは、やはり年度途中で申し込まれる方ですとか、比較的短時間で働く方ですとか、通常の保育所に入所する方とは少し違うという点がございます。そういったメリットをよく勘案するということと、それから、それが今の時代にどのように合っていくのか、どういうことが求められていくのかということを考えた上で、どの辺りの地域にどのぐらい必要なのかということをほかの施設の検討と併せて考えていくというところを今は考えております。
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大田ひろし
家庭福祉員さんも、待機児の受皿としてかなり拡大してきた時期があったと思うんですよ。いきなりやっぱり園をつくれないとかということも当然あったし、それからいろんな制度、国の助成制度はそこまで追いついていなかったという時代背景もあったと思うんですけれども、そういうのがどんどん満たされるようになってきて、国も待機児対策をもう圧倒的にお金をかけてやり始めて、私立保育園が広がってきたという状況もあるわけです。今現在聞くと、待機児対策の受皿というよりは、今課長が言ったようにそういう短時間保育を求める人たちの需要はあるかもしれませんけれども、待機児でそこを選んでいくという選択肢がかなり減ってきているんだと私は思うんですよね。要するに認可保育園というか、通常の保育園を選ぶ保護者の方たちが増えているし、そこが現実的にはどんどん入れるようになってきてしまっているがゆえに、需要がないというふうにもなってきているのかなと思うんですけれども、そこら辺はどんなふうに区としては考えておられるのか。
もともとベビールームには否定的というか、あまり賛同はしていなかったようには思うんですけれども、板橋区としても。ですから、こういった制度がやっぱり集約されて、自然的に定年を迎えて、もう辞めていくというような状態をよしとするといったらおかしいんですけれども、その辺の考え方ですよね、どういうふうに見られているのか。欠員に対しては、これは企業も社会福祉法人のほうも、これはもう経営がなかなか立ち行かないということになってきますので、ここら辺についてもやっぱり今、欠員対策をとれとかということになりますけれども、それはまた税金で補助していくのかという話にもなってくる話なんですね、これも。非常に難しいところなんだと思うんですけれども、そういう中にあって結論を出すというのは、家庭福祉員とベビールームだけじゃないと思うんですよね。民営化の話も入ってきますし、そういう中であると、全体的に児童福祉施設の最適化の議論の検討をしている状況というのは、何が主題なんですか。その中で、この今の家庭福祉員の考え方としては、どこを集約して、きちっと論点を持ってやろうとしているのか。そこら辺をちょっと教えてください。
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保育運営課長
こちらの家庭福祉員の在り方検討というところですけれども、児童福祉施設の全体の中での検討ということになっております。当然、民営化をどうするのかですとか、児童館の在り方検討ですとか、そういったところの施設の役割ですとか、地域的なものとか、そういったものを踏まえて、全体の中で家庭福祉員の在り方というか、求められるものを整理していく必要があると、ちょっと総論的なんですが、そのように考えております。まさに、家庭福祉員さんは、第1希望でという希望はなかなか認可保育所に入れる現状だと低くなってはくるんですけれども、それでも短時間就労ですとか、一定の保護者の方からは需要があるものですので、そのあたりの役割を今後どういうふうに伸ばしていくのかというところを中心に検討していきたいと考えております。
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大田ひろし
最後にしますけれども、要は国のほうも、区立保育園の建て替えとか、あるいは維持管理に対する補助金というのをカットしましたよね。カットしたということは、それは区立保育園にはもうお金を出しませんよということになって、逆に私立保育園のほうはそれが残っているわけです。国のほうも、どちらかというと民営化が広がってきた分、民間事業者をつぶすわけにはいきませんので、何か方向性的にはそういうふうになってきていますよね。そういう位置づけの中で、家庭福祉員も何かそういったようなことも含めて、やはり保育事業に関する国の動向だとか、そういうものを受けて板橋区のアクションを起こすということが当然あるわけなんですよ。恐らくそこは財源が非常に大きなウエイトを占めていると思うんですが、そういうところの中で、本来はこの保育園事業については、本当は議論をしたい、しなきゃいけないと思うんですね、もっと我々も。
そういう中で、もうちょっとそこら辺のところを整理して、今の国のほうは、例えば今この家庭福祉員はこのままいくとどんなふうになってくるのかということも含めて、今の助成制度だとか補助金だとかそういったことも含めて、最後にちょっと教えていただければありがたいかなと、今の流れですよね。
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保育運営課長
家庭福祉員さんですとかベビールームについては、家庭的保育者ですとか、小規模保育所のC型ということで、国のほうでも位置づけられているところでございます。ただ、こちらについて、何か明確に今後どうするというものが出ているわけではないというのが現状でございます。ただ、来年度の設置が予定されているこども家庭庁の動き等で、国のほうでも今非常に関心が高い部分でもあると思いますので、区のほうでも国の動向については注視して、議論のほうに生かしていきたいと考えております。
○委員長
それでは本件につきましてはこの程度でご了承願います。
以上で全ての議題が終了いたしました。
よって、明日の委員会は開催いたしませんので、よろしくお願いいたします。
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○委員長
以上をもちまして、
文教児童委員会を閉会いたします。...